キハ261系1000番台、デビュー10周年

 2017.09.21

 来月1日、キハ261系気動車(1000番台)がデビュー10周年を迎えます。

 2007年10月1日、「とかち」(キハ183系気動車)2往復の老朽取替に伴うダイヤ改正が実施され、キハ261系が「スーパーとかち」に投入されました。

 キハ261系は振り子特急気動車に比べてコストパフォーマンスが高く、1000番台の車体は同期の789系1000番台、床下ぎ装は宗谷本線用キハ261系をベースに設計され、ノックダウン方式が採用されたことが話題となりました。

 デビュー当初の保有車両数は、量産先行車4両を含めた13両でスタートしましたが、09年10月1日改正にあわせて8両が新製され、道東方面の完全高速化に貢献しました。

 その後、石勝線事故の影響で13年6月に6両が新製され、13年11月1日の減速減便以降は、「スーパーとかち」が全列車、キハ261系の運用となりました。

 また、14年8月30日改正からは「売り」であった車体傾斜装置が停止されました。これに伴い、15年度以降の新製は全て、車体傾斜装置を省略した形となりました。

 14年9月にはキハ285系気動車の開発中止とあわせて、キハ261系の新製継続が公表されました。キハ261系が石勝線のローカル特急気動車から、JR北海道の主力特急気動車に格上げされた歴史的な公表でした。

 15年12月からはエクステリアデザインを一新。17年度末までに現行塗装が全て新塗装となる計画です。16年3月改正から函館方面の「スーパー北斗」にも運用を拡大し、キハ261系の保有車両数は、13年度の27両から15年度末には51両まで急速に増加しました。16年夏にはデビュー以来初めて一部車両が函館運輸所の配置となりました。

 16年度は「北斗」(キハ183系)の老朽取替にあわせて16両が新製され、17年3月改正では函館方面の3分の1がキハ261系の運用となりました。現行の保有車両数67両は、キハ183系に次ぐ勢力となります。キハ261系は名実ともに、JR北海道を代表する特急気動車に成長しました。

 -安定性重視-

 キハ261系がJR北海道の主力特急気動車になったのは、安定性重視の考え方があると思います。車両性能は極端に言えば、キハ183系を2エンジンにして、車体傾斜装置を取り付けたような設計です。

 逆に車体傾斜装置を停止すれば、キハ183系と差がありません。実際、14年8月の減速運転開始で、帯広方面は「とかち」時代の所要時分に戻ってしまいましたが、この安定性重視が、本来の特急気動車に求められていたことではないでしょうか。

 一連の問題を見ても、スピードアップ重視の特急気動車が大打撃を受けましたが、一方で安定性重視のキハ183系0番台が存在感を示しました。国鉄技術陣の先見の明は、現在の安全基準にもつながると思います。

 キハ261系1000番台の特徴として、ノックダウン方式が挙げられますが、これは苗穂工場で落成することで、自社の技術力の向上や技術継承の推進などが目的でした。

 ノックダウン方式による落成は、06年度の量産先行車から09年度までの合計21両にとどまり、13年度以降は全てメーカー落成に切り替わり、従来の車両新製と変わらない状況となりました。

 また、地方線区の特急気動車不足や老朽化の問題は、残念ながら完全には解決できていません。特に網走方面は、国鉄型車両の運用が約35年続く大変厳しい線区ですが、特急気動車は1両3億円以上とされており、地方線区の設備投資は、先送りされる傾向にあります。

 -NN183系の老朽取替-

 キハ261系は当面、キハ183系の老朽取替用に新製が継続され、目下は「北斗」(NN183系)の老朽取替と、N183系、NN183系の処遇が焦点となります。調べてみたところ、キハ261系は現行で3編成程度が製作されており、このうち1編成が今月22日の未明に函館入りするようです。

 17年度でキハ183系0番台が全廃となるため、来春以降は、「オホーツク」「大雪」の運用に深刻な影響が出るおそれがあります。キハ261系の新製にあわせて、「北斗」の老朽取替を行って、NN183系を「オホーツク」「大雪」に転用する可能性が出てきました。

 現時点で目立った動きはありませんが、「オホーツク」「大雪」は来春以降、現行の編成が組成できなくなるので、キハ261系の今後の動きが注目されます。

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 最新の新製車両、ST-1110編成。ワイパーの追加やLEDヘッドマークなど、従来の車両と若干の変更点があります。
 2017.09.05
 新札幌駅



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