789系0番台の車両不具合

 2019.03.05

 今冬、ライラック用789系電車(0番台)の車両不具合が目立ちます。これにより、列車の遅れ、運休、編成変更の影響が出ています。

 789系0番台は、2002年12月の東北新幹線八戸開業にあわせて投入され、16年3月26日の北海道新幹線開業直前まで、本州連絡の中心となって活躍しました。北海道新幹線開業後は、道央圏転用にあわせた準備期間に入り、17年3月ダイヤ改正より「ライラック」に投入されました。

 投入から2年目の冬がまもなく終わりを迎えますが、789系0番台の状況を見ると、かつての苦い経験が頭をよぎります。

 1975年7月、急行「かむい」の一部と急行「さちかぜ」を格上げしたエル特急「いしかり」が新設されました。道内初の特急電車には、本州仕様の485系電車をベースにした485系1500番台が投入されました。

 しかし、冬季になると車両不具合が多発し、大変厳しい運用となりました。その結果、北海道仕様の711系電車をベースにした781系電車が製作され、1980年6月、わずか5年で道内から全面撤退。本州に「帰った」485系1500番台は、その後、東北、新潟方面で大いに活躍しました。

 「いしかり」の事例と789系0番台の事例は大きく異なります。「いしかり」の場合は、本州仕様の485系をベースとしたことが、結果として失敗に終わりました。789系0番台の場合は、北海道仕様の車両にもかかわらず、冬季の運用が厳しくなっています。一方で共通しているのは、函館本線札幌~旭川間で運用していることです。

 789系0番台は、青函地域および青函トンネルを走行するために製作された車両です。厳冬になることが少ない青函地域であれば、本州仕様の車両でも運用できるのは、485系の実績で明らかになっています。

 789系0番台の設計では、道央圏の厳冬に対応できない。これは考えられないことですが、本当に道央圏転用を想定していたのでしょうか。同じ線区を走行する789系1000番台には、目立った車両不具合が発生していません。

 789系0番台は車齢16年、まだ折り返したばかりです。



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Author:dieseltrain


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