約21年ぶりの一般気動車新製

 2017.07.13

 JR北海道は新型一般気動車「H100形」の詳細を公表しました。

 H100は、キハ40形気動車の老朽取替用として製作されます。JR東日本の新型電気式気動車「GV-E400系」がベースで、量産先行車2両が18年2月に落成します。

 18年2月から19年3月にかけて、冬期試験を2シーズン行う走行試験が行われ、19年度以降に量産車が投入される見通しです。

 -約21年ぶりの一般気動車新製-

 13日の道新朝刊によると、H100は1両約2億円とされています。JR北海道は車齢30年以上の一般気動車を166両保有し、一般気動車全体の約8割を占めています。このうち128両がキハ40となっており、これを全てH100に更新する場合、巨額の経費が必要となります。

 JR北海道は15年6月に新型一般気動車の製作を公表した際、製作両数は従来車両(キハ40)の保有両数140両よりは下回る見込みと説明していました。

 17年3月末現在、キハ40は当時から12両減りましたが、JR北海道は地方線区の見直しを進めるため、H100の投入車両数は現行をさらに下回る可能性もあります。

 JR北海道は1997年のキハ201系気動車以降、一般気動車の新製、増備がありません。これは国鉄末期に大量の車両投入が行われたためです。1987年4月の国鉄改革時、キハ40は車齢4~10年と若く、キハ54は「新車」でした。それが結果として、設備投資の先送りにつながったことが、JR北海道の再生推進会議でも明らかになっています。

 キハ201系以来、約21年ぶりの一般気動車の新製となりますが、JR北海道の経営状況を考えると、キハ40の全車を更新することは大変厳しい状況にあります。

 -ロードマップ-

 JR東日本が新潟、秋田地区に投入するGV-E400は、19年から20年にかけて量産先行車3両と量産車63両の投入が決まっていますが、JR北海道は具体的な投入車両数を決めていません。

 導入する時期をある程度決めていても、何年までに何両、どの地区に投入するのか。これが見えてこないのは、地方線区を中心にキハ40が今も主力となっており、さらにキハ40の大量更新が大変であることを物語っています。

 JR北海道は14~18年度の安全投資計画を公表しており、来年がロードマップの最終年度になります。H100の量産車は19年度以降に投入される計画となっており、今後は「維持困難線区」の協議が重要になるはずです。

 一般気動車の老朽取替は待ったなしの状況にあるので、H100の詳細が公表されたことは、沿線自治体と協議を進展させるきっかけになる可能性もあります。 

 -専用車両しか投入できない-

 GV-E400が投入される新潟、秋田地区は積雪の多い地域ですが、GV-E400の道内転用は難しいようです。本州仕様の「足回り」が北海道で通用しないのは、485系電車の件でもよく知られています。

 JR北海道は徹底した経費削減を目指しており、できるのであれば、他社の余剰車を購入して、道内で使用したいはずです。それが北海道にはできないので、車両の経費削減は基本的に難しくなっています。

 また、GV-E400は単行のほか、2両編成の運用が予定されていますが、道内の地方線区は単行が中心で、片運転台の一般気動車は敬遠される傾向にあります。H100は単行のみ採用されました。

 北海道には専用車両しか投入できない。この一点がJR北海道の設備投資に影を落としています。



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Author:dieseltrain


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