留萌本線の廃止を検討、地方ローカル線の見直し加速

 2015.06.29

 JR北海道が「選択と集中」を理由に、留萌本線留萌~増毛間(16.7km)の廃止を検討していることが明らかになりました。

 JRは、安全に関する5か年計画で、限られた経営資源を安全投資に集中させて、不採算分野を見直す「選択と集中」の方針を示していますが、先日公表されたJR北海道再生推進会議の提言書でも、この方針を容認し、厳しい経営判断を求めました。

 その際、使用頻度の少ない設備の見直し、列車の減速減便、不採算線区の廃止を含めた見直し等を優先し、「聖域のない検討」を行うことが必要と提言していますが、一方で、安易な休廃止は進めるべきではないとしていて、地方ローカル線の大規模見直しには釘を刺した形です。

 JRは既に、一部沿線自治体に対して廃止の意向を打診しており、順調に行けば2018年度までに廃止したい考えです。

 -江差線廃止が引き金を引く-

 昨年5月の江差線廃止は、率直に不採算が理由でした。JR発足以来、鉄路の維持を前提としていた経営方針を改め、不採算であれば廃止もありうるという前例を作りました。

 江差線沿線自治体は、当時の利用客の状況から廃止も仕方がないという考えがあり、JRが12年9月に廃止の意向を公表してから、廃止・バス転換までは、約1年半のスピード決着となりました。

 -廃止の危機にある線区-

 「札沼線」 北海道医療大学~新十津川(47.6km)
 札幌市北部から豪雪地帯の空知地方へ縦貫する路線で、12年6月に桑園~医療大学間が電化されました。輸送密度は医療大学を境に約200倍の開きがあり、当該区間では近年、冬季になると運休が目立つようになりました。また、モータリゼーションが進んでいる地域でもあるため、利用客は減少の一途をたどり、14年度輸送密度は1日81人となっています。

 「石勝線夕張支線」 新夕張~夕張(16.1km)
 かつて、炭鉱の街として栄えた夕張ですが、炭鉱閉山後は街の衰退が激しく、07年には財政破綻も経験しました。DMVの走行試験にたびたび利用されるなど、DMVの導入が有力視されていましたが、DMVの開発凍結により、その夢は絶望的となりました。14年度輸送密度は1日117人となっています。

 「日高本線」 苫小牧~様似(146.5km)
 今年1月に厚賀~大狩部間で線路被害が発生した影響で、現在も全体の約8割が運休しており、運転再開のめどが立たない状況です。先日、国土交通省、北海道庁、JRによる三者協議会が設置された矢先の留萌本線廃止の意向に、地元では危機感が強まっているようです。14年度輸送密度は1日298人ですが、12月までのデータとなっています。

 「宗谷本線」 名寄~稚内(183.2km)
 宗谷本線の高速化から今年で15年となりましたが、当該区間の高速化は見送られており、所要時分が急行時代とほぼ変わりません。輸送密度が1日500人未満の線区で唯一、特急列車を運転する線区です。廃止は当面ないとしても、見直しの対象となる可能性が強まっています。14年度輸送密度は1日405人となっています。

 -薄毛の貴殿には悲報-

 留萌本線の終着駅増毛は、一部ファンから髪の毛に関するご利益があるとして、人気があります。留萌~増毛間が廃止されてしまうと、鉄道で増毛まで行くことは不可能となり、鉄道ファンかつ薄毛に悩む貴殿にとっては、ダブルパンチとなりそうです。




広告


広告

広告

プロフィール

Author:dieseltrain


-

-