「流氷ノロッコ号」、2016年度以降は気動車で運転

 2016.02.25

 冬の道東観光に欠かせない「流氷ノロッコ号」(網走~知床斜里)の客車運転が2015年度で終了することが分かりました。客車を牽引するディーゼル機関車の老朽化が進んでおり、16年度以降の機関車確保ができないためです。

 「流氷ノロッコ号」は今月28日が最終運転日で、16年度以降は客車から一般気動車(普通列車用)を使用した臨時列車の運転が検討されています。

 <普通列車減便に追い討ち>

 「流氷ノロッコ号」が走る釧網本線は、来月26日のダイヤ改正で普通列車27本のうち7本が減便、1本が運転区間短縮の見直しが実施されます。釧網本線は輸送密度1日500人未満となっていますが、沿線は観光資源が豊富であり、特に冬季の流氷観光は道東観光の要です。その道東観光に欠かせない「流氷ノロッコ号」の客車運転廃止は、釧網本線の普通列車減便に追い討ちをかけることになりそうです。

 なぜそうなのかといえば、「ノロッコ号」は本来、客車列車を低速走行させながら、沿線の景色を楽しむ列車です。その列車が一般気動車の運転になれば、通常の普通列車に乗っているのと変わらず、しかも道内の車両は窓が小さく設計されているため、開放感のある景色は楽しめません。これでは観光列車としての魅力は低下し、観光バスやレンタカー等へのシフトも懸念されます。

 来年度以降に一般気動車の運転を検討するといっても、使用する車両を確保が課題となりそうです。来月の普通列車大減便は、キハ40系気動車の老朽化が原因であり、今後もキハ40の大量廃車が避けられません。また、気動車化の際には現行と同等の定員を確保する必要があり、厳しい条件の中で一般気動車を捻出しなければなりません。

 <他線区からの転用も>

 来月の普通列車大減便は、日高本線と留萌本線が入っていませんが、両線ともに輸送密度1日500人未満で、他の閑散線区と同様に見直しは必至です。現在、日高本線は昨年2月末から大部分が運休中、留萌本線は一部区間の存廃問題が浮上中です。「流氷ノロッコ号」の気動車化は、見直しが「手付かず」となっている線区からの転用を視野に入れている可能性もあります。

 例えば日高本線のキハ40は老朽化が進んでいる一方、留萌本線のキハ54形気動車はまだ数年は使用できる状態。年内の留萌~増毛間の廃止が決まれば、留萌本線のキハ54運用が減少し、その余剰車を他線区に転用するというシナリオです。今後の留萌本線や日高本線の動向が、「流氷ノロッコ号」気動車化の鍵を握っています。

 「流氷ノロッコ号」を担当するJR北海道釧路支社管内では、2012年4月からキハ54-522を「ルパン三世ラッピングトレイン」として運転しており、車内はリクライニングシートに改良しています。

 一般気動車のアコモ改良は、「流氷ノロッコ号」気動車化のヒントになるかもしれません。



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Author:dieseltrain


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