気動車の設備投資

 2016.03.30

 JR北海道は「安全投資と修繕に関する5年間の計画」に基づき、2016年度からキハ183系気動車(0番台)の老朽取替を急ぎます。17年度までにキハ183系0番台(34両)をキハ261系気動車に置き換え、全廃します。

 JR北海道が28日に公表した「2016年度事業運営の最重点事項」の資料によると、16年3月末時点の特急列車用気動車の車齢は、全体平均(計236両)で20年、キハ183系平均で30年となっており、車齢32年以上の34両が老朽取替の対象となっています。

 <気動車の設備投資>

 道内では国鉄末期に特急気動車や一般気動車が大量に新製投入されたため、気動車の設備投資は高速化を主体とした特急気動車に限定され、特急気動車や一般気動車の安全対策、老朽化対策は先送りされる傾向にありました。

 また、国鉄時代の車両を長期間、大量に使用してきたため、近年は不具合が目立つようになり、特急列車の減速減便や地方線区の普通列車の減便などにつながりました。

 JR北海道が公表した資料を見ると、特急気動車の車齢は、国鉄時代の車両に依存する一般気動車の車齢とは違って、コンスタントに新製、増備が行われているように見えます。しかしそれは間違った見方です。

 JR発足以降に新製、増備した車両は基本的に投入線区を限定しているため、特急列車の運転本数に対して特急気動車の保有車両数が均衡していても、実際は予備車にそれほど余裕がなく、綱渡りの運用が長期間行われていました。

 安全対策の計画は14~18年度の5年間となっていますが、安全対策は恒久化する可能性もあります。17年度末までにキハ183系0番台を全廃しても、今後数年で500番台(N183系)や550番台(NN183系)の大半が30年以上の車齢になり、新たな老朽取替が必要となってきます。

 先日、北海道新幹線が開業しましたが、2030年度に札幌延伸開業した場合、現行の特急気動車の約8割が30年以上の車齢となり、今後十数年で少なくとも100両以上の特急気動車を新製、増備しなければなりません。

 また、気動車の老朽取替を急ぐことから、中長期的に大量の新製、増備が行われます。その結果、老朽取替のたびに多額の設備投資費用が必要となってしまいます。このため、車両のライフサイクルとは別に、予備車の増強を目的とした気動車の設備投資が必要であるという見方もできます。

 <特急気動車の車齢>

 車齢 
(年)
 形式   車両数 
(両)
 記事 
 34   キハ183系0番台   11   
 33   キハ183系0番台   17   
 32   キハ183系0番台    6   
 29   キハ183系500番台   29   国鉄最後の新製 
 28   キハ183系550番台    8   
 27   キハ183系550番台   15   
 25   キハ183系550番台    4   
 24   キハ281系    2   先頭試作車 
 23   キハ281系    1   中間試作車 
 22   キハ281系   24   
 19   キハ283系   17   
 18   キハ283系   10   
 17   キハ283系 
 キハ261系100番台 
  4 
  4 
 
 先行量産車 
 16   キハ283系 
 キハ261系100番台 
  4 
  8 
 
 15   キハ283系   19   最後の増備車 
 14   キハ261系100番台    2   JR北海道保有 
  9   キハ261系1000番台    6   先行量産車 
  8   キハ261系1000番台    7   
  6   キハ261系1000番台    8   
  2   キハ261系1000番台    6   キハ283系の代替新製 
  0   キハ261系1000番台   24   HET261 

 <備考>

 2011年6月30日 キハ283系気動車 6両 事故廃車
 2015年3月31日 キハ283系気動車 3両 廃車



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Author:dieseltrain


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