特急「ニセコ」、新函館北斗に停車拡大

 2016.07.29

 JR北海道は、8月29日から9月7日までの10日間、函館本線札幌~函館間で特急「ニセコ」を運転します。

 「ニセコ」は昨年度、9月上旬から11月上旬の土、日、休日に運転していましたが、今年度は特急「ヌプリ」「ワッカ」のダイヤを引き継ぐ形となります。運転日は昨年度の「ヌプリ」「ワッカ」、そして「ニセコ」のちょうど間合いとなる期間となっており、ターゲットは「北海道新幹線開業記念 大人の休日パス」の利用客となっています。

 今秋、2012年8月に設定された特急「ヌプリ号」から5シーズン目の運転となります。今年3月、北海道新幹線が開業し、「ニセコ」も初めて、上下列車が新函館北斗に停車拡大し、東北・北海道新幹線の「はやぶさ11・24号」に接続します。

 また、上りは函館本線渡島砂原経由(通称・砂原線)となり、鹿部の停車拡大が行われます。砂原線内の優等列車停車は異例です。一方、五稜郭、大沼公園の停車が取りやめになり、新幹線とニセコエリアの連携を強化した形です。

 <ニセコの知名度>

 12年夏から北海道新幹線に関する取り組みとして、函館本線を走破する優等列車が復活しましたが、13年夏の運転は特急気動車のトラブルが影響し、14年以降は当初の2往復運転から1往復運転に減便するなど、山線経由の観光列車は試行錯誤が続いています。

 今年は初秋の運転になりますが、愛称が「ニセコ」に統一されたほか、新幹線との接続も行われることになり、心機一転の運転となりそうです。

 一方で4シーズン運転してきた「ヌプリ」、3シーズン運転してきた「ワッカ」の愛称は残念ながら消滅し、ヘッドマークは近年まれに見る短命ヘッドマークとなりました。

 羊蹄山の「ヌプリ」、尻別川の「ワッカ」は、山線を通る列車にふさわしい愛称でした。しかしながら、「ニセコ」の知名度には勝てなかったようです。「ニセコ」のターゲットを意識した場合、「ヌプリ」「ワッカ」よりも、「ニセコ」のほうが列車の利用促進につながると考えた可能性もあります。

 <利用客の取り込みが重要>

 北海道新幹線の利用客は開業以降も絶好調で、道南エリアも好景気に沸いているそうです。ところが、新幹線の経済効果は限定的で、道内全体には行き届いていないことが報道等で明らかになっています。

 開業後、初の多客期となった大型連休期間の主要3線区輸送実績も、新幹線に連絡する函館方面が前年比を上回った一方、旭川方面と釧路方面は前年比を下回りました。新幹線駅から遠くなるにつれて、経済効果が薄れていくことを裏付けています。

 今秋の「ニセコ」は新函館北斗に停車拡大し、本格的に新幹線との連絡がスタートしますが、運転期間はお盆期間を過ぎた時期から、紅葉シーズンの手前となっているため、利用客減少の懸念もあります。

 主要ターゲットの「大人の休日パス」の利用客や、9月30日まで開催される青函DCの観光客の取り込みが重要になりそうです。



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Author:dieseltrain


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