JR北海道の株主総会

 2017.06.26

 23日の道新朝刊は、「路線見直し『速やかに』 鉄道・運輸機構 JR経営陣に要求 株主総会」という見出しで、22日に開かれたJR北海道の株主総会のもようを伝えました。

 JR北海道の株式は鉄道・運輸機構が全て保有しており、1987年4月の国鉄改革から30年以上、実質的に「国有化」の状態となっています。

 同日の道新朝刊経済面では、鉄道・運輸機構の一問一答が掲載されており、報道陣の質問に対し、「速やかにスピード感をもって取り組んでもらいたいですね」「鉄道特性が発揮できない路線は長続きはしません。真摯に解決を模索するしかないと思います」などと答えていました。

 鉄道特性が発揮できない路線というのは、輸送密度が極めて低い線区のことを示しており、JR北海道は昨年11月、輸送密度1日200人未満の3線区は、他の交通機関に転換することを提案しています。

 また、2015年1月から大規模運休が続く日高本線も、昨年12月に復旧を断念し、他の交通機関に転換することを提案しています。

 これらの沿線自治体は鉄道の廃止に反対していますが、国はこのような線区を一刻も早く転換し、JR北海道の企業価値を上げることを求めています。

 維持困難線区の一つである宗谷本線は先月、道が線区の維持を示唆するなど、維持困難線区の存廃について本格的な動きが出てきました。しかしながら、いずれの線区も現状維持は大変厳しいように見えます。

 日高本線では代替交通にDMVの導入が検討されていますが、ここにきてBRTの導入を検討する動きが出ているようです。運行のハードルが高いDMVに比べて、JR東日本で実績があるBRTは、転換後のあり方としては現実路線であると思います。

 JR北海道はJR東日本の支援を受けており、日高本線でBRT導入が実現すれば、JR東日本から強力なバックアップを受けられる可能性もあります。

 一方で将来の廃止が決まった石勝線夕張支線は、「攻めの廃線」が話題です。夕張市が早期の廃止を受け入れる見返りに、夕張市内の交通体系整備にJR北海道が支援しており、いわゆる「Win-Win」の関係にあることが特徴です。

 これは沿線自治体とJR北海道が連携して取り組む先例となるはずですが、他の線区には残念ながら波及していません。対象線区の自治体が単独であるため、特殊な事例と考えられています。

 JR北海道の経営方針は、JR北海道再生推進会議が評価しており、今回、国も「お墨付き」を与えた形です。JR北海道には追い風となるので、線区の見直しを加速させるはずです。

 今月19日、11年7月末の豪雨で一部区間の運休が続くJR東日本の只見線が、上下分離方式で復旧されることになりました。全国的な話題となっており、維持困難線区の協議にも影響を与える可能性があります。



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Author:dieseltrain


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