789系の道央圏転用に暗雲

 2015.04.10

 今月3日、津軽海峡線で特急「スーパー白鳥」(モハ788-202号)の車両不具合が発生し、789系電車の道央圏転用に暗雲が立ち込めています。

 JR北海道は当初、モーターに電気を送る配線に過電流が流れ、配線の被膜が焦げて発煙したと公表しました。その後、当該車両については引き続き調査が行われ、その結果が8日に公表されました。

 発煙箇所の状況は、「モーターが熱で変色」「モーター配線の溶損・排気風道の溶損や熱変色」が確認されました。

 JRは、過電流によるモーターの異常発熱で、モーターを冷やす空気が高温となって排気風道を通り、排気風道のジャバラや空気ホースを溶かしたことが原因との見方を公表しました。

 当該車両を含むHE-202編成の3両は、苗穂工場に回送されて調査が継続されています。

 -高出力モーターを使用-

 789系のモーターは、731系電車と同じものを搭載していますが、731系でモーターの異常はなく、非常に不可解なトラブルとなっています。

 今回のトラブルは789系だけでなく、走行システムに共通点が多い道内の特急電車、通勤形電車の全体にかかわることであり、徹底した調査が重要となります。

 JR北海道の電車は、全体的に高出力のモーターを搭載する傾向にあり、モーターの定格出力は、国鉄時代の711系電車や781系電車と比較し、約1.5倍となっています。

 電車と気動車は全く異なる車両ですが、キハ183系気動車のエンジントラブルは、大出力のエンジンを搭載した車両で発生しました。

 -過剰すぎる性能-

 789系が走行する津軽海峡線は、青函トンネル区間が最高速度140km/hで、江差線と津軽線は最高速度100km/hとなっており、789系の走行性能は過剰すぎると断言できます。

 表向きは青函トンネルの急勾配の登坂力向上などですが、明らかに他線区(道央圏)への転用を前提とした走行性能、そして車両設備です。

 JR北海道の車両は、電車、気動車問わず、高速走行を前提とした車両設計や性能となっており、これが一因となって、従来と比較して車両の劣化や老朽化を早めていることはないでしょうか。

 北海道新幹線開業までの時間は限られてきており、早急に青函トンネルの安全対策や、車両の再発防止策を講じる必要があります。




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Author:dieseltrain


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