急行「せたな」の伝統が消える

 2015.11.28

 JR北海道は来年3月ダイヤ改正で減便する普通列車79本を公表しました。当ブログでは、道内地方線区の大減便問題を別の視点から考えます。

 第1回は9本の見直しが予定される函館本線を取り上げます。

 列車番号   始発   時刻   終着   時刻   見直し内容 
 2841D   函館    5:54   長万部    9:28   森以遠廃止 
 5881D   大沼    9:21   森   10:11   全区間廃止 
 1883D   函館   22:03   七飯   22:23   全区間廃止 
 2842D   長万部   10:26   函館   13:19   全区間廃止 
 2933D   長万部    9:08   小樽   12:19   蘭越始発に変更 
 2943D   長万部   14:29   小樽   18:13   倶知安始発に変更 
 2949D   長万部   17:43   小樽   20:42   倶知安始発に変更 
 2924D   熱郛    7:13   長万部   7:48   全区間廃止 
 2932D   小樽    8:07   長万部   11:13   蘭越以遠廃止 
 ※全列車、現行ダイヤ

 <急行せたなの伝統が消える>

 2924Dは長万部方面の始発列車ですが、急行「せたな」の伝統を受け継ぐ列車でもあります。当時、熱郛は上り「せたな」の実質的な始発駅でした。「せたな」が快速「アイリス」に愛称を変更してからも、長万部で上り「アイリス」に接続しています。

 この伝統ある列車がなぜ、減便の対象となるのでしょうか。実に無念です。後続の倶知安発長万部行き2926Dが時刻を繰り上げ、長万部方面の始発となるようですが、「せたな」の伝統が消えることへの衝撃は計り知れないものがあります。

 熱郛~目名間は本社直轄(国鉄札鉄局)と函館支社(国鉄青函局)の境界があり、熱郛始発は支社境界の存在意義もあります。それが減便の上、倶知安始発に変更されるというのは、支社境界駅の存在意義が失われるだけでなく、国鉄時代から長年続いている伝統も消えてしまいます。

 <現行ダイヤを基準とした減便以降の長万部~蘭越>

 列車番号   始発   時刻   終着   時刻   記事 
 2929D   長万部    6:12   小樽    9:16   
 2937D   長万部   12:10   小樽   15:29   
 2947D   長万部   16:33   小樽   19:13   
 2953D   長万部   19:46   札幌   23:54   苗穂運転所への車両送り込み 
 2926D   倶知安    6:27   長万部    8:26   
 2940D   小樽   12:20   長万部   15:15   
 2944D   小樽   14:50   長万部   18:35   
 2948D   小樽   16:53   長万部   19:42   
 2954D   小樽   19:21   長万部   22:39   
 ※2926Dは時刻を繰り上げ、長万部7:58頃着

 現行ダイヤを基準とした場合、午前中は1往復のみで、午後は下り3本、上り4本となってしまいます。午前中の列車を逃すと、次の列車まで6時間も待たなければなりません。実質、通学客がターゲットのダイヤになりそうです。

 15年後にはJRから経営分離される線区で、今のうちから大減便に見舞われる。山線の将来が本当に不安です。

 <道南エリアで減便の波紋>

 道南エリアでは新幹線からの二次交通で盛り上がっているようですが、新幹線開業と同時に4本の減便が行われることは、波紋を広げそうです。

 以前、アクセス列車の停車駅でひと悶着起きたという記事も見かけましたが、現実は非情です。



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Author:dieseltrain


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