急行「狩勝1号」の伝統消滅へ、上り快速「ノサップ」各駅停車化

 2015.12.02

 道内地方線区の大減便問題、最終回は10本の見直しが予定される根室本線と、8本の見直しが予定される花咲線を取り上げます。

 <根室本線>
 列車番号   始発   時刻   終着   時刻   見直し内容 
 3425D   滝川    8:05   富良野    9:14   全区間廃止 
 2431D   滝川   13:44   落合   16:23   全区間廃止 
 3430D   帯広    9:09   滝川   12:23   新得以遠廃止 
 2548D   浦幌   11:25   帯広   12:35   全区間廃止 
 2577D   白糠   10:30   釧路   11:14   全区間廃止 
 2579D   白糠   13:38   釧路   14:16   全区間廃止 
 2587D   音別   23:15   釧路    0:16   全区間廃止 
 2574D   釧路    9:04   白糠    9:41   全区間廃止 
 2576D   釧路   12:30   白糠   13:21   全区間廃止 
 2584D   釧路   22:10   音別   23:02   全区間廃止 
 ※全列車、現行ダイヤ
 ※3425Dは先行2423Dを富良野まで延長(富良野8:34頃着)
 ※2431Dの廃止に伴い、折り返しの2436D(落合発)を新得始発に延長(新得16:08頃発)
 ※3430D快速「狩勝」は快速取りやめ
 ※2587Dは先行2585D(音別発)の時刻を繰り下げ(釧路23:27頃着)
 ※2584Dは先行2582D(音別行き)の時刻を繰り下げ(釧路21:33頃発)

 <釧路方面が最多>

 根室本線は滝川~新得間と、釧路~根室間の輸送密度が低いため、見直しの対象はこれら区間に集中すると思われました。ところが実際には釧路方面が最多の6本、富良野方面が3本、帯広方面が1本の計10本となりました。一方、花咲線区間は残念ながら、大幅な見直しが行われます。

 根室本線では一見すると、輸送密度に関係なく見直しが行われると考えてしまいますが、帯広~釧路間の1日2000~4000人未満というのは、特急列車を含めた輸送密度です。釧路方面は特急の輸送密度を除外した場合、富良野方面に近い輸送密度となっている可能性もあります。

 根室本線大減便の中で新得~帯広間が「無傷」であるのは、札幌との結びつきが背景にあるかもしれません。特急が走らない線区、札幌から遠いエリアの線区が見直しの対象となっています。

 <急行狩勝1号の伝統消滅へ>

 3425Dは急行「狩勝1号」のダイヤを継承する列車で、富良野では富良野線経由の列車と接続します。これは急行時代からの伝統です。

 所要時分も当時と変わらないことから、キハ56系気動車のように足の速さも健在です。その伝統ある列車が消滅の危機にあります。

 朗報は308.4kmを走破する2429Dが存続することでした。

 <花咲線>
 列車番号   始発   時刻   終着   時刻   見直し内容 
 8325D   厚床    6:55   根室    7:47   全区間廃止 
 5627D   釧路    6:31   厚岸    7:27   全区間廃止 
 5633D   釧路   12:20   厚岸   13:19   全区間廃止 
 5643D   釧路   22:06   根室    0:18   厚岸以遠廃止 
 5626D   厚岸    8:14   釧路    9:14   全区間廃止 
 5632D   根室   11:45   釧路   14:22   全区間廃止 
 5636D   厚岸   16:18   釧路   17:16   全区間廃止 
 3642D   根室   22:05   釧路    0:15   厚岸始発に変更 
 ※全列車、現行ダイヤ
 ※8325Dは後続3625Dの時刻を繰り上げ(根室8:03頃着)、厚床から各駅停車化
 ※3642Dは各駅停車化し、時刻を繰り上げ(釧路23:05頃着)

 <厚岸~根室間1日12本>

 花咲線の運転本数は、留萌本線、札沼線の水準まで見直されます。しかし、例として挙げた線区は長大線区ではありません。花咲線のような長大線区(135.4km)で1日15本は、非常に厳しい数字です。

 厚岸~根室間は1日16本から12本となり、昨春廃止された江差線の水準です。現行で1日13本の留萌~増毛間(留萌本線)は、来年度中の廃止が濃厚です。

 <上り快速ノサップ各駅停車化>

 見直しの対象となった下り快速「はなさき」及び上り快速「ノサップ」は、かつて札幌方面の夜行列車と接続していましたが、2008年8月の特急「まりも」廃止以降は、花咲線のローカル列車に転落し、上り「ノサップ」の運転時間帯は二転三転しました。

 運転時間帯は急行「ノサップ」時代の伝統を継承しており、札幌方面の夜行列車と接続することに重点を置いていました。その夜行列車を失ったことで、快速運転を行う意義も失ったと言えます。

 下り「はなさき」は厚床から各駅停車化、上り「ノサップ」は厚岸始発に変更し、各駅停車化されます。

 <普通列車大減便に思うこと>

 キハ40形気動車の老朽化があるといっても、次の日から79本の普通列車が削減されるということは、古今東西ありません。

 来春の時刻表は地方線区の部分が空白だらけになる。新幹線開業で盛り上がる中で利便性が低下する線区がある。とてもつらいことです。

 なぜ、普通列車大減便が理解されないのでしょうか。それは地方が一方的にダメージを受けることにあります。

 道内全域で均等に見直していれば、これほどの反発は起こらなかったはずです。



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Author:dieseltrain


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