「カシオペア」6月以降に団体列車で再出発、道内乗り入れも計画

 2016.02.19

  JR東日本の臨時寝台特急「カシオペア」が、6月以降に団体列車として復活し、道内にも乗り入れる計画が明らかになりました。「カシオペア」は来月21日の上野着をもって廃止され、その後、JR東の団体列車として再出発することが検討されていました。

 道内と本州方面を結ぶ客車列車の全廃は、使用する客車の老朽化や共用区間の牽引機関車の問題が関係していますが、JR北海道は電気機関車の新製に消極的で、JR貨物のEH800形電気機関車は旅客列車の牽引を想定していないとされています。ところが6月以降の「カシオペア」はJR貨物のEH800を使用して共用区間を走行するそうです。

 筆者はこの報道を見たとき、石北本線の臨時貨物列車(タマネギ列車)の存廃問題が頭をよぎりました。タマネギ列車はDD51形ディーゼル機関車の老朽化で、2012年春をもって廃止・トラック転換が検討されていました。その後、地元自治体などの支援で存続が決まりましたが、牽引機関車は石北本線の乗り入れが不可能といわれていたDF200形ディーゼル機関車となりました。

 この2つに関係するのは費用対効果、採算性の問題です。JR東は自社線の団体列車に「カシオペア」を使用する可能性があった一方、JR北はわずか1列車のために共用区間用の機関車を新製する余裕はなく、費用対効果もよくありません。タマネギ列車も片荷列車で、牽引機関車と補助機関車を使用することから不採算とされていました。

 共用区間もタマネギ列車も、技術的には不可能ではなかった。しかし、費用対効果や採算性に問題があるから、JR各社はそれほど真剣に存続を望んでいないということも浮き彫りになりました。

 JR東は17年春に豪華列車「四季島」の運転をスタートする計画で、「四季島」は洞爺、登別まで足を運ぶ計画があります。しかし、来月22日から共用区間で在来線旅客列車の運転がなくなります。この状態で来春、共用区間に「四季島」を運転するのは得策ではありません。「カシオペア」の運転継続は「四季島」運転の地ならしという見方もできます。

 また、「カシオペア」が共用区間を走行できても、函館から先に行くことはできません。函館本線や室蘭本線を走行するディーゼル機関車が必要となります。現行ではDD51の牽引となっていますが、国鉄時代の機関車で老朽化が進んでおり、JR貨物は14年5月で全廃、JR北も保有車両数を減らしてきています。

 JR北にディーゼル機関車を新製する余力はなく、共用区間と同様にJR貨物のDF200を使用する可能性がありますが、DF200は旅客列車の牽引実績はありません。満身創痍のDD51を何とか維持し、引き続き「カシオペア」を牽引することも考えられますが、近年は車両不具合が目立ってきており、今後の検査、更新は綱渡りです。



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Author:dieseltrain


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