特急「オホーツク」、N183系使用の布石か

 2016.02.21

 最近、特急「オホーツク」の編成に変化が起きています。その変化というのは「オホーツク」の2号車にキハ183系400番台(N183系)が入っている点です。20日の4・5号はキハ182-413、21日の4・5号はキハ182-405となっていました。「オホーツク」は従来、キハ183系0番台が中心となって編成が組まれ、1号車のみキハ183-1550番台(NN183系)が入っているという状態で、N183系の中間車が使用されるのは異例です。

 「オホーツク」はキハ183系0番台の老朽化の進行とともに、所定の編成が維持できなくなっている現状があります。例えばキロハ182を普通車に編成変更。使用車両の一部を「旭山動物園号」の車両やキハ183-4550番台に変更。老朽化とは直接関係ないものの、2013年7月のキハ183系のエンジントラブルが影響し、函館運輸所のキハ183-1500番台が1号車に入るというようなことが実際に起こっています。

 本来であれば各列車で使用車両や車両配置がある程度固定されていると思いますが、特急気動車の信用が揺らいでいる昨今では、そのようなことは関係なく、いわば使える車両はなりふり構わず使用するという感じであり、ここ数年の特急気動車は、綱渡りの運用が続いているのです。

 2016年度からキハ183系0番台の淘汰が本格化し、17年度までに34両がキハ261系気動車に置き換えられ、全廃となる計画です。ところが既に苗穂工場や苗穂運転所構内では、0番台の留置が目立ってきました。現在、少なくとも工場と運転所に計3両のキハ182が放置状態で、動く気配は全くありません。キハ182の運用離脱は、「オホーツク」の運用にも影を落としており、「旭山動物園号」も編成を崩して予備車として捻出し、函館運輸所の波動輸送用車両も駆り出しています。

 「オホーツク」のキハ182-400番台の投入は、16年度以降の0番台の大量離脱を見越した措置であり、N183系使用の布石という見方もできます。

 0番台とN183系の車両設備に大きな変更点はなく、N183系は0番台と比べてエンジンパワーが10%高い程度です。波動輸送用の400番台というのは、500番台のエンジンパワーを低減させた車両ですが、どの程度パワーダウンさせているのか明らかになっておらず、0番台の中間車程度のパワーは確保していれば、加速性能や登坂性能は同等であると考えられます。また、予備車が多いキハ283系気動車やリゾート気動車の存在が、波動輸送用車両の存在感を薄めており、キハ183系400番台の定期運用格上げや他線区への転用を後押ししています。

 問題は「オホーツク」が現行の運転本数を維持する場合、グリーン車を最低でも4両確保しなければならないことです。N・NN183系の玉突き転用を待っている状況となれば、グリーン車を普通車に編成変更し、モノクラス編成で運用するケースは今後増加する可能性もあります。また、状況次第では特急「サロベツ」のように所定でモノクラス編成となることも否定できません。

 「オホーツク」は末期ごろの特急「とかち」と同じ道をたどる可能性があります。2000年代の「とかち」は特急「おおぞら」や「サロベツ」との共通運用があり、新旧の車両が混在した編成が続きました。07年10月のダイヤ改正でN・NN183系の混在編成となり、09年10月に全列車がキハ261系1000番台に置き換えられましたが、車両取替までに相当の時間を要しました。

 キハ183系0番台はキハ261系に置き換えられますが、キハ261系の増備車は、率先して函館方面の特急「北斗」に投入される可能性があり、その際に余剰となったN・NN183系が「オホーツク」や「サロベツ」に転用されると考えられます。例えば711系電車は733系電車に置き換えて淘汰するという計画でしたが、実際は721系電車が投入され、733系は札幌圏で使用されています。これと同じことが「オホーツク」や「サロベツ」にも起こりうる可能性があります。

 函館方面からキハ183系の定期運用を全廃し、余剰となったN・NN183系を「オホーツク」や「サロベツ」に回せば、適材適所の設備投資ができます。「オホーツク」の老朽取替は段階的に行われることも考えられ、17年度末までに「北斗」のキハ261系置き換えが完了し、N・NN183系の玉突き転用が実現すれば、「オホーツク」「サロベツ」の車両取替はさらに先送りすることも可能となります。

 NN183系はエンジン換装が進められており、他線区への投入や長期運用を視野に入れていることは間違いありません。安定性を重視した車両になっており、山岳線区を走る「オホーツク」や所要時分を少しでも短縮したい「サロベツ」にとっては鬼に金棒です。

 今回の「オホーツク」のN183系運用が、検査等の理由で一時的なものなのか、今後も所定の編成として入るのか、現段階ではどちらなのか分かりません。しかし、キハ183系0番台の運用は今後さらに縮小することは確実なので、一時的な編成変更であっても、それが常態化することは十分考えられます。

 -2016.02.20-

←網走
  1    2   3    4  
 キハ 
 183 
1554
 キハ 
 182 
 413 
 キロハ 
 182 
 3 
 キハ 
 183 
 214 
  自    自   指   指   G    指  
 14D,15D「オホーツク4・5号」
 ※14D網走~遠軽間逆編成、15D遠軽~網走間逆編成

P91210770.jpg
 キハ182-413

 -2016.02.21-

←網走
  1    2   3    4  
 キハ 
 183 
1552
 キハ 
 182 
 405 
 キロハ 
 182 
 2 
 キハ 
 183 
 212 
  自    自   指   指   G    指  
 14D,15D「オホーツク4・5号」
 ※14D網走~遠軽間逆編成、15D遠軽~網走間逆編成

P91210827.jpg
 函館本線森林公園~厚別間を走行する14D「オホーツク4号」
 2016.02.21



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