旭川直通列車

 2016.03.01

 3月26日のダイヤ改正で旭川~新千歳空港間の直通運転が終了します。旭川方面との空港連絡の歴史は約35年半で終了しますが、長年にわたって、札幌で乗客の大半が入れ替わっており、直通運転のメリットは限定的でした。

 旭川直通列車の廃止は、冬季の遅延が背景にあります。実際、今季も遅延が目立っており、札幌では乗降が済み次第出発ということもしばしばあります。本来、特急電車は通勤列車に使用することを想定していません。ですから、激しい混雑を招いたり、乗降に時間を要することはL特急「ライラック」の時代から分かっていたことでした。今や特急電車の2ドアというのは当たり前になりましたが、当時、781系電車をわざわざ2ドアに改造したのは言うまでもありません。

 また、2002年3月からL特急「スーパーホワイトアロー」の美唄、砂川停車拡大が実施され、特急電車の停車駅が統一されました。このとき快速「エアポート」の恵庭停車拡大も実施され、これらの駅では利便性が向上しました。しかしこれは、列車の遅延をより深刻化させました。

 停車駅が増えるにつれて、乗降回数も増えます。その結果、乗降に時間を要する場合は、列車の遅延リスクも高くなっていきます。やはり、特急電車を通勤列車に投入すれば、乗降に時間を要するのは当然です。旭川方面も13年11月から「スーパーカムイ」を1往復減便しているため、1列車当たりの利用客は多くなってもおかしくありません。そうなると、列車の遅延は常態化してしまいます。

 JR北海道の安全対策強化の動きも、車両運用の見直しを推進させています。特急車両は特急列車運用に限定し、通勤車両は通勤列車運用に統一すれば、車両形式の集約や車両運用の効率化を期待できます。例えば空港連絡の「スーパーカムイ」が運休した場合、この車両を使用する「エアポート」が運休するあおりを受けます。これが車両運用の見直しによって、双方の運休リスクを軽減することが可能になります。

 札幌圏だけでなく、首都圏や大都市圏でも利便性向上を目的に、他線区や私鉄乗り入れは至極当然となっていますが、それは同時に他線区の影響も受けやすくなります。ですから、それほど必要としていない直通運転であれば、それぞれ単独運転とすることは逆に効率的となるはずです。

 旭川直通列車の廃止は、道央圏のビジネス客に打撃となるかもしれませんが、札幌で乗客の大半が入れ替わっている現実を考えれば、影響は限定的です。しかし、特急区間の各駅から新千歳空港間の自由席往復割引きっぷ(Sきっぷ)の設定廃止や、同きっぷの回数券(Sきっぷフォー)の廃止は影響が避けられません。これらの設定が廃止されると、実質的な値上げとなってしまうためです。

 道央圏の出張ビジネス客などは、「スーパーカムイ」と高速バスを天秤にかけています。



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