都市間バスの台頭

 2016.03.06

 26日のJR北海道ダイヤ改正に合わせて、札幌~函館間の都市間バスが全便、新函館北斗駅を経由します。夜行便は新函館北斗で上り始発列車、下り最終列車と接続するので、札幌発着でも新函館北斗発着と変わらない東京滞在時間を確保することが可能となります。

 JR北海道は26日の改正直前に急行「はまなす」を廃止し、道内の定期夜行列車は全廃となります。JRはなぜ新函館北斗を発着する夜行列車を新設しないのでしょうか。東京~札幌間の新幹線利用を期待していれば、新函館北斗を早朝、深夜に発着する優等列車の新設は可能でした。しかし、逆に夜行列車全廃という道をたどることになり、新幹線の始発、最終の接続は都市間バスが担うというのは本当に残念でなりません。

 結局、東京~札幌間は新幹線開業後も航空機利用を見込んでいるということが、「はまなす」廃止と夜行列車全廃という結果に現れていると思います。新幹線の需要予測も現行から約4割程度の増加にとどまるとされており、東京~新函館北斗間を全列車4時間台としたのも、安全最優先を踏まえたものでした。

 新幹線は観光客よりもリピーターになりやすいビジネス客が重要であり、そのビジネス客が新幹線ではなく航空機を選択する状況に変化がなければ、夜行列車の需要はそれほど期待できないでしょう。また、札幌~函館間の夜行列車は10年以上前に廃止しており、函館方面の夜行需要が都市間バス優位となっているため、夜行列車の新設が難しいという見方もできます。

 <都市間バスの台頭>

 釧路方面では13日に道東自動車道の延伸開通に合わせて、札幌~釧路間の都市間高速バスが最速5時間10分となります。ライバルの特急「スーパーおおぞら」は平均4時間台で、都市間バスの所要時分を上回っていますが、道東道への危機感は強まる一方ではないでしょうか。

 かつて道内では高速道路の建設はそれほど進んでいませんでした。1971年に国道5号線札樽バイパス、道央自動車道が開通しましたが、高速道路網の整備は道央圏は約20年、主要都市間は約40年かかりました。

 都市間バスの台頭は高速道路網の拡大が最も関係していますが、2013年11月の減速減便(JR)で鉄道優位が徐々に低下し、相対的に都市間バスの存在感が増してきたという見方もできます。

 都市間バスはかつて道内のバス事業者で共同運行し、寡占化状態にありましたが、近年、観光バス会社の新規参入で競争が激化しています。JRは特に道東方面で苦戦する状況にありますが、道東道阿寒開通で道東方面の特急列車は、一層厳しい状況に追い込まれる可能性もあります。



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Author:dieseltrain


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