明暗を分けた大型連休期間の輸送実績

 2016.05.10

 JR北海道は2016年度大型連休期間の輸送実績を公表しました。4月28日~5月8日の11日間、主要4線区の特急列車利用客は30万6600人となり、前年比17%増となりました。

 北海道新幹線が10万7600人で前年比93%増となり、在来線時代からほぼ倍増し、新幹線開業効果が続いているようです。一方、在来線3線区は19万8900人で同4%減でした。函館方面が7万4100人で同3%増と好調でしたが、旭川方面が9万3900人で同8%減、釧路方面が3万0900人で同6%減と苦戦したため、3線区全体では前年比を下回りました。

 JR北海道は大型連休期間直前に新幹線開業後1か月間の輸送実績を公表しましたが、1日平均で在来線時代の2倍となっており、大型連休期間も開業効果が続いていることを裏付けました。また、函館方面は今改正の輸送力強化と開業効果が寄与したようです。

 一方で旭川方面と釧路方面は苦戦し、残念ながら新幹線の経済効果が道南、道央、札幌に集中していることが浮き彫りになりました。とりわけ釧路方面は今期輸送実績だけでなく、11~15年度の直近5年間でも前年比を下回る状況で、利用客の減少に歯止めがかかりません。

 新幹線開業後の状況を見ると、経済効果は道南で大きく、残りを道央と札幌が吸収し、道北、道東は開業前と変わっていないという見方もできます。また、新幹線開業後も依然として航空機利用が堅調であり、今期の新千歳空港駅の輸送人員は「皮肉」にも前年比5%増と絶好調でした。

 航空各社は新幹線開業効果は限定的という見方を示しており、JRへの対抗策ではなく、逆に新幹線と航空機の連携を考えているようです。また、旅行各社も片道新幹線、片道航空機の旅行商品の取り扱いなど、相乗効果を期待する声は少なくありません。

 道内の高速道路各線も交通量が好調で、道東自動車道は増加の一途をたどっていますが、道南方面の都市間高速バスが新函館北斗駅を経由するなど、新幹線と高速バスを連携する動きも見られます。

 新幹線開業から初の多客期となった大型連休期間の輸送実績は、道南、道央と道北、道東で明暗を分けました。今後、いかに新幹線の経済効果を道内全域に波及させていくのか。大きな課題が突きつけられています。



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Author:dieseltrain


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