お得なきっぷの改定

 2016.05.26

 3月のダイヤ改正以降、特急「スーパー北斗」「北斗」(以降・北斗)の自由席に変化が起きています。改正前は時間帯に関係なく混雑していましたが、今改正以降は時間帯によっては空席が目立っており、函館方面の輸送力増強と逆行する状況となっています。

 2013年11月の減速減便以降、函館方面は1日11往復から9往復に減便され、輸送力が大幅に減少しました。この影響で時間帯を問わずに混雑が激しくなりました。特に自由席は車内だけでなく、デッキも立席となる状態で、利用客が多い時期には札幌~函館間が終始、立席となっていたようです。

 「北斗」は今改正から以前の水準に戻ったので、自由席の混雑が解消されたという見方もできますが、今改正以降の自由席の閑散とした状況は、11往復時代の函館方面でも見られなかった光景です。また、道内の都市間特急列車は高速道路の整備推進などで、利用客の減少につながっていますが、函館方面の15年度輸送量は1991年度から14%減にとどまっており、道内の主要線区では最も影響が少ない線区です。

 <お得なきっぷの改定>

 今改正では「Sきっぷフォー」「グリーン&グリーンきっぷ」「得割きっぷ」の発売を終了し、「Rきっぷ」「Sきっぷ」の一部区間の発売を終了しました。このうち自由席往復割引きっぷの「Sきっぷ」は、道内で長年多くの利用があったそうですが、今改正で函館方面と釧路方面が全廃、旭川方面のみ設定が残りました。

 「Rきっぷ」「Sきっぷ」の廃止区間では、代わりに「乗車券往復割引きっぷ」が登場し、特急列車の指定席券や自由席券と組み合わせることで割引となるのですが、自由席利用が多い苫小牧、室蘭方面では「Sきっぷ」と比べて実質的な値上がりとなりました。

 このため、同時に「すずらんオプション特急券」が設定され、「Sきっぷ」からの値上げ幅を縮小していますが、「北斗」に乗車することはできません。急行「はまなす」廃止で、利便性が低下した伊達紋別、長万部方面は「北斗オプション特急券」が設定されましたが、苫小牧、室蘭方面で「北斗」に乗車する場合は「時間を買う」ことになります。

 「北斗」で空席が目立つ一方、「はまなす」廃止に伴い今改正から1往復増発したL特急「すずらん」は、以前と比べて利用客が増えているようにも見えます。おそらくですが、苫小牧、室蘭方面の利用客が「北斗」から「すずらん」にシフトしている可能性もあります。

 「すずらん」は「北斗」に比べて停車駅が多く、足が遅いという印象があるようで、JR北海道は13年度の年末年始期間に「すずらん」限定で約半額となる割引きっぷを設定し、「北斗」の混雑緩和を図りましたが、「すずらん」の利用客増加にはつながらなかったようです。

 今改正のお得なきっぷの改定は、従来、「北斗」を利用してきた胆振方面の利用客を、「すずらん」に分散させることに成功したという見方もできますが、少々荒療治であったかもしれません。「北斗」の自由席は以前の「すずらん」のようになってしまいました。



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