車齢35年を迎えるキハ183系気動車

 2016.08.04

 今月21日、キハ183系気動車の一部が車齢35年を迎えます。該当するのは1981年度に新製された量産車(0番台)のうち、8月21日に新製された合計8両ですが、調べたところ、現存するのは1両(キハ182-3)のみとなっており、他の7両は既に廃車されています。

 1979年度に新製された量産先行車(900番台)は2000年度末までに全廃。1981~83年度に合計89両が新製された0番台についても、老朽化などの理由から近年、廃車が進められています。

 21日以降で順次、車齢35年を迎える車両についても、大半が既に廃車されており、現存するのはキハ183の2両、キハ182の5両、キロハ182の3両の合計10両にとどまります。これは当時の約4分の1まで縮小しており、9月中旬までに全車、車齢35年となります。

 <非効率的な運用>

 現行の定期運用は特急「オホーツク」「サロベツ」となっていますが、このうち「オホーツク」は編成の大部分で主力車両となっており、「サロベツ」は今改正から3号車がキハ183-200番台に置き換わりました。

 JR北海道は2017年度末までに0番台を全廃する計画ですが、キロハ182の老朽化が進んでいることから、「オホーツク」については17年度末の全廃を待たずに、編成の見直しが必要となる可能性が高まっています。

 「オホーツク」は1日4往復の運転本数に対し、編成を4本使用しているほか、所要時分が5時間半程度の長距離列車となっているなどの理由から、長期にわたって、非効率的な運用が行われている状態です。

 現在、「オホーツク」「サロベツ」は新型特急気動車の投入計画がないため、現行の編成を維持するためには、キハ183系の別の車両を使用しなければなりません。しかしながら、キハ183系の運用状況では捻出できる車両に限界があり、近い将来、「オホーツク」「サロベツ」の車両運用が立ち行かなくなる可能性があります。

 <見直しは避けられない>

 JR北海道は来春のダイヤ改正で一部の特急列車の見直しを検討しており、老朽車両が主力となっている「オホーツク」「サロベツ」の見直しが有力となっています。この件について、JR北海道が関係する沿線自治体に、見直し案を打診していることが明らかになっています。

 沿線自治体は特急列車の見直しに危機感を持っており、JR北海道に対し、現状維持などを要請する構えを見せています。しかしながら、キハ183系の老朽化は近年、ハイペースで進んでおり、想定以上の運用は重大事象につながるおそれがあります。安全最優先の考えからも、0番台の全廃は予定通り行われる必要があり、「オホーツク」「サロベツ」の見直しは避けられないという見方もあります。

 「オホーツク」「サロベツ」の現状維持のハードルは高く、妙案はないというのが実態です。例えば、特急「北斗」のN183系をキハ261系気動車に取り替えて、車両を捻出するという可能性があります。ところが、N183系のグリーン車が2両しかないため、0番台の老朽取替に対応できない上、N183系自体も今月末から9月下旬にかけて全車、車齢30年を迎えることから、まさに焼け石に水の状態です。

 また、道内地方線区の特急列車は、沿線の人口減少や高速道路の整備等が影響し、JR北海道の発足当初と比べて利用客が大きく落ち込んでいます。このような背景から、道内地方線区では依然として国鉄時代の車両が主力となっており、車両の老朽取替が先送りされている実態があります。

 JR北海道は主力特急気動車のキハ261系について、今後も函館方面に優先して投入する考えを示しており、キハ183系の縮小とともに、特急気動車の老朽化対策が課題となっています。

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 函館本線厚別~白石間を走行する特急「オホーツク4号」
 2016.05.07



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Author:dieseltrain


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