「カシオペアクルーズ」「カシオペア紀行」の道内着発が終了

 2016.08.18

 16日夕方、「カシオペア紀行」の最終便が札幌駅を出発し、今年6月から実施されてきた「カシオペアクルーズ」「カシオペア紀行」の道内着発が終了しました。

 「カシオペア紀行」は道内を予定通り走行していましたが、東北地方の台風7号通過に伴い、17日朝にJR東日本管内の一ノ関駅で運転が打ち切られたそうです。豪華列車の旅を楽しんでいた乗客は、さぞや残念無念だったのではないでしょうか。台風はその後、同日夕方に道東方面を直撃し、JR北海道のダイヤも終日大混乱となりました。

 <駆け抜けた2か月半>

 「カシオペア」が使用するE26系客車は、今年で車齢17年と比較的若いことから、運転を取りやめる今年3月のダイヤ改正以降も、JR東日本管内の観光列車として再出発することが決まっていました。

 昨年8月には「北斗星」が運転を終了し、ブルートレインが全廃となりましたが、くしくも再び同じ時期に「カシオペア」の道内着発が終了し、道内の寝台列車の灯がまたしても消えてしまいました。

 「カシオペア」は1999年7月のデビュー当初から、きっぷの購入が大変難しい列車で、乗車チャンスが限られていました。6月からの再出発の際は、きっぷの購入がみどりの窓口などから旅行会社に申し込む形となり、乗車チャンスが増えました。

 その一方で、「カシオペア」が旅行商品として扱われているため、旅行代金が数十万円程度と大きく跳ね上がり、これまで以上に高級志向を強めていきました。さらに「カシオペアクルーズ」はクルーのお出迎え、お見送りが行われたほか、運転日になると鉄道警察隊が札幌駅ホームに常駐し、警戒にあたるなど、豪華列車ならではの光景もありました。

 札幌駅や沿線で見た限りですが、乗客の皆さんは心から「カシオペア」の旅を楽しんでいるように見えました。再出発以降の「カシオペア」は運転日が従来の隔日運転から週末中心の運転となったほか、上野~札幌間の運転も短期間で終了し、まさに駆け抜けた2か月半でした。

 <旅客、貨物の連携>

 JR北海道は今改正で道内の寝台列車が全廃されたことに伴い、自社の機関車運用を大幅に縮小しました。その結果、「カシオペア」の運転再開に当たっては、自社線を走行する際にJR貨物から機関車を借り受けることになり、共用区間はEH800形電気機関車、五稜郭~札幌間はDF200形ディーゼル機関車がそれぞれ牽引しました。

 これまでにはなかった旅客会社と貨物会社の連携で、「カシオペア」の運転は実現しました。しかしながら、JR北海道の社線をJR東日本の車両が走り、そしてJR貨物の機関車が牽引するというのは、3社ともにメリットがあるとは思えません。第三セクター鉄道の線路使用料や、機関車のリース料など、運転経費の問題を抱えながら、走り続けていたのではないでしょうか。

 期間中、EH800やDF200は終始安定した運用が行われました。EH800は量産先行車(901)及び量産車が牽引し、DF200は量産車の50番台及び100番台が牽引しました。

 DF200の量産先行車(901)や量産車の0番台については試運転から通して、出番が全くありませんでした。DF200は初期車と後期車でエンジンの仕様が異なるため、JR貨物が意図的に国産エンジンを搭載する後期車を使用し、安定性を重視していた可能性もあります。

 「カシオペア」は今後、JR東日本管内の観光列車として活躍する予定です。走りなれた東北、そして新たに走る信州での活躍を期待しています。

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 上野に向けて最後の力走を見せる「カシオペア紀行」、しかしながらその後、東北地方で台風の影響を受けて上野には到着できなかった。
 2016.08.16
 函館本線(千歳線)豊平川橋梁



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Author:dieseltrain


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