今夏の台風被害、抜本的な見直しにも影響

 2016.09.01

 先月、道内では複数の台風が通過し、道内各地で大きな被害が出ています。JR北海道の道内各線も影響を受けており、現在、旭川、稚内、室蘭方面を除いて都市間特急列車が全く運転できない状態です。

 一連の台風は、道内の旅客輸送、物流を東西で分断させるほど強力なものでした。特に直近の台風10号は、根室本線を中心に大きな被害を受け、道央方面と道東方面間の輸送路は完全に止まっています。

 <抜本的な見直しにも影響>

 石北本線は台風9号の影響が大きいため、復旧工事は長期化する見込みですが、そのさなかに根室本線が台風10号の影響を受けました。根室本線もまた、被害の影響が大きく、全容の把握には時間を要する見込みとなっています。

 昨日、「スーパーおおぞら」「スーパーとかち」「オホーツク」の長期運休が決まりました。これにより、道東方面は少なくとも1か月以上、特急列車の運転が不可能になり、道東方面の経済に打撃となることは確実です。

 今夏の台風被害は、地方線区を中心に影響を受けており、JR北海道が今秋以降に進める赤字ローカル線の抜本的な見直しにも、影響を与える可能性が出てきました。

 先月、夕張市が他線区に先駆けて、石勝線夕張支線の廃線に同意しました。この動きに対し、赤字ローカル線の沿線自治体は警戒感を強めています。

 先日には根室本線滝川~新得間の沿線自治体がJR北海道や北海道庁を訪れ、根室本線の維持を要請しましたが、その矢先に今回の台風10号は上川、十勝地方に打撃を与えました。この影響で現在、富良野~音別間が不通となっており、せっかくの沿線自治体の意気込みに冷や水を浴びせました。

 JR北海道は、輸送密度1日500人級の線区では「輸送に直接必要な費用を賄えない」と説明しています。富良野~新得間は2015年度の輸送密度が1日152人しかなく、道内ワースト4の閑散線区となっています。

 また、1日500人級の線区に含まれる釧網本線や日高本線でも、一連の台風で線路被害を受けているほか、直接の被害がなかった留萌本線、札沼線、花咲線も台風や雪害の影響を受けやすくなっています。

 このため、JR北海道が「維持が困難な区間」に指定した線区については、今後の復旧工事や防災の費用をどのように工面するのか、大きな課題となる可能性もあります。



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Author:dieseltrain


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