赤字線区と高規格道路の両立は難しい

 2016.11.27

 12月4日の運行をもって、留萌本線留萌~増毛間が廃止されます。留萌~増毛間は1921年の開業から約95年間、沿線の足として活躍してきました。

 廃止以降は深川~留萌間の運行となりますが、今月18日、深川~留萌間が「当社単独では維持することが困難な線区」に指定され、廃止・バス転換が妥当と判断されました。

 来月4日の最終運転日には、留萌駅と増毛駅でお別れセレモニーが開催されますが、留萌本線全線が廃止対象となったことで、特に留萌市としては複雑な心境ではないでしょうか。

 -両立は難しい-

 留萌本線が苦戦するのは、沿線の過疎化だけではありません。並行する高規格道路の深川留萌自動車道の存在があります。

 深川留萌道は東日本高速道路(旧・日本道路公団)が建設せず、国の「新直轄方式」で建設されており、深川西~留萌大和田間は無料区間となっています。2019年度には留萌まで全通する予定となっており、留萌本線の利用客減少に拍車をかける可能性があります。

 JR北海道は抜本的な見直しを行う理由の一つに、高規格道路の存在を挙げています。

 道内の沿線自治体はしきりに路線の維持を訴えていますが、その一方で、早期の高規格道路建設を国や道とともに推進し、モータリゼーションの進展を加速させていることは否めません。

 赤字線区と高規格道路の両立は難しいのではないでしょうか。

 -JR北海道に追従-

 留萌~増毛間の廃止は見直しの「序章」に過ぎません。今後、不採算を理由にした廃止が増えることは確実です。しかし、全ての赤字線区が早期に消えるわけではありません。まずは削れる部分から合理化し、徐々に規模を縮小。最終的には合理化を達成する目標です。

 留萌本線は今年3月の見直しが行われませんでした。輸送密度が1日500人未満の線区で見直しが行われなかったのは、留萌本線と大半が不通となっている日高本線だけです。今後、留萌本線や日高本線は少なくとも、普通列車の運転本数削減が避けられないのではないでしょうか。

 日高本線では日高町が財政負担を行って、日高門別まで線区を維持させる動きがあります。今夏の石勝線夕張支線の廃止同意は、「バスに乗り遅れるな」という感覚がありましたが、日高町の動きは、他の沿線自治体の態度に影響を与える可能性もあります。

 道内の経済界は、JR北海道の「選択と集中」を容認しており、道知事はJR北海道再生推進会議の委員でもあります。つまり、官民挙げて赤字線区の合理化を容認していることになります。特に道の姿勢は「風見鶏」そのものです。

 沿線自治体とJR北海道の協議会に国や道が参加しても、そろってJR北海道に追従することは目に見えています。



広告


広告

お知らせ

いつもごらんいただきまして、ありがとうございます。

このほど、60万アクセスを達成しました。

今後も当ブログをよろしくお願いします。

広告

プロフィール

Author:dieseltrain


-

-