石勝線、根室本線運転再開

 2016.12.21

 22日、石勝線、根室本線トマム~芽室間が始発列車より運転を再開します。トマム~芽室間は8月31日の台風で深刻な被害を受け、約4か月の間不通となっていました。この間、特急列車や貨物列車が大きな影響を受けたほか、南千歳~トマム間の輸送密度は、通常の8分の1となる1日500人程度まで落ち込みました。

 JR北海道は石勝線、根室本線の特急列車の運転再開に合わせ、往復JRと宿泊がセットになった特別価格の旅行商品を販売し、特急列車の運転再開をPRする方針です。また、JR貨物も運転再開に合わせて、道東方面の貨物列車輸送を再開します。

 -不透明感も-

 道東方面の輸送が約4か月間分断され、南千歳~トマム間の輸送密度が大きく落ち込みました。本来、1日4000人程度の線区が閑散線区並みの1日500人程度まで落ち込んだのは、臨時列車が所定を大きく下回る1日6本しか設定されず、代行バスもそれに準じていたため、JR利用客の多くが並行する都市間バスや航空機等にシフトしたとされています。

 石勝線、根室本線の一部不通が長期化し、都市間バスなどの移動などが定着していることから、運転再開後にどの程度がJR利用に切り替えるのか、不透明感も漂います。

 道東方面は高規格道路の延伸が続いており、特急列車の利用客は減少傾向にあります。近年の多客期の輸送実績を見ても、在来線主要3線区のうち、釧路方面の苦戦が目立っています。このような状況の中、今夏の台風によって、道東方面の輸送量をさらに減らす結果となりました。

 利用客が他の交通機関にシフトすると、それを再度呼び込むことは厳しいようです。年末年始期間の輸送実績が当面の道東方面の指標となるかもしれません。

 -冬こそJR-

 今夏の台風では石勝線、根室本線のほか、JRと並行する国道も被害を受けました。現在も国道274号線日勝峠の通行止めが続いており、日勝峠の開通は、早くとも2017年秋頃とされています。

 このため、東日本高速道路は、道東自動車道占冠~十勝清水間を無料区間に設定し、国道の代替区間としていますが、現在、当該IC付近で渋滞が多発する影響が出ているようです。また、道東方面の連絡はJRをはじめ、高規格道路のほか、国道38号線狩勝峠もありますが、冬季の走行や峠越えは危険を伴います。

 JR北海道はかつて「冬こそJR」をPRし、冬季の輸送拡大につながりました。このキャッチフレーズをあらためて前面に出し、鉄道の優位性を示すべきではないでしょうか。

 -維持困難線区-
 
 JR北海道が11月に公表した「維持困難線区」の中には、根室本線滝川~新得間、釧路~根室間が含まれており、根室本線の営業キロの約60%が「維持困難」とされています。

 石勝線・根室本線の特急列車の運転再開は、道東方面の経済、観光などにプラスとなるでしょう。しかしながら、JR北海道の見直しが進められた場合、道東方面の経済、観光への打撃は少なくありません。

 根室本線は空知、上川、十勝、釧路、根室を結ぶ重要線区であり、その一部がたとえ1日500人未満の線区でも、先人が築き上げた「本線」を切り離すことは容易ではありません。



広告


広告

お知らせ

いつもごらんいただきまして、ありがとうございます。

このほど、60万アクセスを達成しました。

今後も当ブログをよろしくお願いします。

広告

プロフィール

Author:dieseltrain


-

-