2016年度、年末年始期間輸送実績

 2017.01.08

 JR北海道は6日、2016年度の年末年始期間輸送実績を公表しました。期間中は北海道新幹線の一人勝ちの状況となっており、在来線主要3線区については明暗が分かれました。

 新幹線と主要3線区を合わせた主要4線区の輸送実績は、前年比で横ばいとなりましたが、新幹線単体では同22%増と絶好調でした。主要3線区のうち函館方面が前年比1%増、旭川方面が同2%増となった一方、釧路方面は昨夏の台風被害が影響し、同29%減と大きく低迷しました。

 -大打撃-

 釧路方面は昨年8月末に台風被害を受け、石勝線、根室本線のトマム~芽室間が約4か月にわたって不通となりました。この間、JR利用客は都市間バスなど他の交通機関にシフトし、南千歳~トマム間の輸送量が「閑散線区」並みに減少したという報道もありました。

 利用客が他の交通機関にシフトすると、それを再度呼び戻すことは大変であるそうです。JR北海道の全力の復旧作業によって、昨年12月22日にトマム~芽室間の運転を再開しましたが、残念ながら、釧路方面は今期、歴史的な減少率を記録しました。

 それにしても釧路方面の減り方は異常な状態です。期間中は約1万3000人の減少となりましたが、この数字を9日間で割ると、1日平均約1500人の減少となります。これは極端に書くと、宗谷本線や富良野線を1日中、誰も乗らないようなものです。

 さらに今期実績の3万3400人を9日間で割ると、1日平均3711人となります。これはいわゆる「特定地方交通線」の基準を下回る状態となっています。

 従来、輸送密度が1日4000人級の線区で、この減少幅は大打撃といえるのではないでしょうか。しかも、多客期でこの数字ですから、通常期ではいうまでもありません。

 -過去の輸送実績-

 釧路方面は冬季に強い線区といわれますが、その根拠は過去の輸送実績に現れています。

 JR北海道は多客期の輸送実績を公表する際、「対前年同日比較」の数字としていることが多く、当期と前期が異なる期間の場合、数字が一致しません。

 そこで、今期と同じ期間(12月28日~1月5日)の輸送実績を公表している年度を探しました。その結果、04年度、05年度、10年度、11年度が見つかり、次のような数字となっていました。

 2003年度 74.2千人
 2004年度 77.3千人 前年比4%増
 2005年度 77.4千人 同横ばい
 2009年度 66.3千人
 2010年度 68.3千人 同3%増
 2011年度 59.2千人 同13%減
 2015年度 47.3千人
 2016年度 33.4千人 同29%減

 注目は05年度の数字です。当時は7万7400人の利用があり、南千歳~トマム間の輸送量は1日8600人と、現行の約2倍以上の輸送量を誇っていました。

 しかし、2000年代後半頃から並行する高規格道路の延伸が本格化し、それに合わせるかのように釧路方面の利用が低迷。13年11月の減速減便や昨夏の台風被害がその低迷に拍車をかけた形です。

 先ほども書きましたが、釧路方面は本来、1日4000人級の線区であり、今期の輸送量がその水準を下回るのは大変なことです。この状態が続くようなことがあれば、将来的には釧路方面の列車体系にも影響する懸念があります。

 一方でトマム~芽室間は運転再開からまもなく、輸送量回復の道はスタートしたばかりです。道東方面の流氷観光が本格化する2月の雪まつり期間。ここが勝負になるのではないでしょうか。



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