留置が続いているクリスタル車両

 2017.01.21

 昨秋から苗穂運転所構内で、JR北海道のリゾート気動車、「クリスタルエクスプレス」車両の留置が続いています。現在、屋根が雪に覆われており、留置というよりは、半ば放置されている状態にあります。

 かつては1990年度のグッドデザイン賞を受賞し、リゾート気動車の雄でもあったクリスタル車両に、いったいなにが起きているのでしょうか。

 クリスタル車両といえば、今は道内に1両しかないダブルデッカーグリーン車のキサロハ182-5101を連結し、先頭車は全面展望を売りにしていました。しかしながら、この車内設備が結果的に「あだ」となってしまいました。

 まず、リゾート需要を見込んでいたダブルデッカーグリーン車は、石勝線のリゾートブームの収束により、いつしか普通個室に格下げされ、現在は多目的室となることもあります。

 グリーン車と普通車の合造車を意味するキサロハ182を名乗っているにもかかわらず、近年はグリーン車としての運用がなく、指定席扱いだったボックスシートも、基本的には自由席となっているようです。

 さらに、2010年1月に発生した「スーパーカムイ」の踏切衝撃事故により、同年のうちに特急列車の先頭車貫通扉付近の出入りが原則禁止となり、安全基準が高められました。これに伴い、クリスタル車両の売りだった先頭車の展望室が廃止され、座席が撤去されました。

 これ以降、クリスタル車両は先輩の「ニセコエクスプレス」車両、最後発の「ノースレインボーエクスプレス」車両に比べて目立たない存在となりました。

 同じリゾート気動車のニセコ車両やノースレインボー車両が活躍する理由は、定期列車の輸送力を補完できる点です。クリスタル車両にはこの点が少し足りません。ゆえに「使いづらい」車両となっているのでしょう。

 2013年夏から14年夏にかけてあった特急気動車危機では、利用が多い時期にクリスタル車両が「担ぎ出された」こともありますが、やはり、長続きはしませんでした。

 本業のスキー輸送がなくなり、波動輸送用としてもいまいちのクリスタル車両。このまま「座して廃車を待つ」のでしょうか。

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 苗穂運転所構内で留置が続いているクリスタルエクスプレス車両
 2017.01.21



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Author:dieseltrain


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