維持困難線区の修繕、更新費用

 2017.02.11

 JR北海道の「維持困難線区」は、輸送密度が1日2000人未満となっており、国鉄時代であれば、特定地方交通線に指定された可能性が高い線区です。今日、その線区をどのように維持していくのか、ということが大きな課題となっています。

 そのようなところで、今月8日、JR北海道が輸送密度200人以上2000人未満の8線区について、今後20年間で必要となる修繕、更新費用を公表しました。

 地方線区の将来を考える上で、一つの方向性が示された形ですが、問題なのは修繕、更新費用が8線区合計で167億円、車両更新費用が同268億円に上る概算が出たことです。

 8線区の修繕、更新費用は、20年間で合計435億円が必要となり、毎年、約20億円を「維持困難線区」に投じなければなりません。

 この点については賛否両論があると思いますが、8線区については、2015年度の営業損失が合計で約125億円となっており、赤字線区に多額の費用をかけて修繕、更新することになります。

 JR北海道の15年度営業係数は全線区合計で155、収入の柱である札幌圏でも105となっており、道内全線区が赤字です。好調の新幹線、営業を合わせても、JR北海道は厳しい経営が続いています。

 <車両更新費用>

 JR北海道が今月8日に公表した資料では、鉄道施設を中心に説明していますが、車両更新については参考として、費用の説明があるだけです。しかしながら、車両更新こそが、地方線区にとって最も重要な課題であると思います。

 これまでもJR北海道の一般気動車や特急気動車の老朽、劣化状況が公表されており、特急気動車については世代交代が進められていますが、一般気動車については全体的に老朽車両が主力となっていることが明らかになっています。

 車両更新費用については、約4割が石北本線、約2割が宗谷本線に関係しています。これは石北本線や宗谷本線が特急列車走行線区となっており、特急気動車の更新費用が含まれているためで、他線区に比べて費用が高くなっています。他線区についても決して少ない額ではありません。

 「維持困難線区」の巨額の修繕、更新費用を一体誰が負担するのか。残念ながら、今のところ手を挙げる人はいませんが、先日、道が積極的に関与していく姿勢を示したそうで、今後の動向が注目されます。



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Author:dieseltrain


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