キハ183系0番台の全廃

 2017.04.02

 今年度、キハ183系気動車(0番台)が全廃されます。0番台を使用するのは「オホーツク」「大雪」「旭山動物園号」となっており、影響は限定的ですが、18年度以降、網走方面の特急列車運用に影響を与える可能性があります。

 現行の「オホーツク」「大雪」は、基本4両編成のうち3両が500番台(N183系)と550番台(NN183系)の運用となっており、0番台はグリーン車の運用に限られているようです。

 苗穂運転所構内では先月中旬ごろ、最大11両のキハ183系が留置されていました。これは計画的な廃車や3月改正で運用が縮小したことによる余剰車と思われます。

 このほか、苗穂運転所の車庫付近の留置線にも、「旭山動物園号」や複数の0番台が留置されており、相当数の0番台が16年度中に運用を外れた可能性があるようです。

 JR北海道は2017年度事業計画で、0番台の全廃を表明しました。この計画は15年に公表された「安全投資と修繕の5か年計画」で明らかになっています。

 0番台の全廃は当初、17年度スタートの計画となっていましたが、JR北海道が安全対策を強化するため、全廃の時期を1年早めていました。

 16年3月末に34両あった0番台は、現在、少なくとも半数程度が運用を外れている可能性があり、0番台の廃車が加速しているようです。

 -現行の運転本数の維持-

 網走方面は今年3月の改正から「オホーツク」「大雪」の2枚看板となり、当初は「オホーツク」時代の編成で運用していましたが、最近は「サロベツ」時代に使用していた1500番台や、中間車に500番台(400番台)が入るなど、従来の「オホーツク」「大雪」とは顔ぶれが変わってきました。

 しかし、「オホーツク」「大雪」の現行編成は長続きできるわけではありません。0番台の全廃後はグリーン車の連結が焦点となり、N183系今秋、車齢31年を迎えます。

 JR北海道はキハ261系気動車を引き続き函館方面に投入し、NN183系「北斗」の老朽取替を進める計画です。このNN183系についても、全車、車齢25年以上となっており、「オホーツク」「大雪」はキハ183系を投入する限り、抜本的な老朽化対策とはなりません。

 また、N183系とNN183系をあわせても50両程度となっていますが、N183系とNN183系は高速化時代の名残で併結できません。このため、NN183系を網走方面に転用する場合、N183系とNN183系はそれぞれの形式で組成しなければなりません。N183系とNN183系を併結できる仕組みを作らなければ、混成の運用は困難となります。

 -特急列車が消滅-

 網走方面のキハ183系運用は、改正前の1日4編成から改正後は1日3編成となりました。しかし、1日4往復で3編成の運用というのは、相変わらず効率的とはいえません。キハ183系が縮小の一途をたどる中、まさに綱渡りの運用を強いられています。17年度中に0番台が去り、近い将来、N183系の廃車が進めば、現行の運転本数の維持は難しくなるはずです。

 函館方面のNN183系の「玉突き転用」を期待しても、保有車両数の少なさから網走方面では予備車なしのフル稼働状態となり、安全最優先の経営姿勢と逆行することになります。少なくとも30両程度の車両が必要となる網走方面では、特急気動車の確保は大きな課題です。

 JR北海道は昨年11月に公表した「維持困難線区」について、安全投資や設備投資は基本的に行わない姿勢を示しています。網走方面は今後20年間で、114億円程度の車両更新費用が必要となっています。

 このため、道や沿線自治体が車両を保有するなど、抜本的な老朽化対策を実施しなければ、いつかは石北本線から特急列車が消滅するおそれがあるのです。



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Author:dieseltrain


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