新夕張駅前広場の改修工事

 2017.06.16

 JR北海道は夕張市内の交通結節点の強化や乗り換え利便性の向上を図るため、石勝線新夕張駅前広場の改修を行います。

 改修工事は来月中旬に完成予定で、改修後は駅前広場に大型バスの乗り入れが可能となるほか、バス乗り場が駅舎に移転し、乗り換えの際に駅舎の待合室で待機できるようになります。さらに駅舎からバス・タクシー乗り場までは屋根が新設されます。

 工事費約1700万円はJR北海道が負担します。

 昨年8月、石勝線夕張支線(新夕張~夕張)の将来の廃止が決まり、夕張市とJR北海道の間で、廃止後の夕張市内の交通体系について協議が進められています。新夕張の改修工事は、この取り組みの一環で行われます。

 道内ではJR北海道の経営の抜本的な見直しに伴い、昨年11月に将来の鉄道維持が難しい線区(維持困難線区)が公表されました。

 夕張支線は輸送密度1日200人未満の線区として、他の交通機関に転換することが妥当と判断される可能性がありましたが、夕張市が公表前に夕張支線の廃止に同意しました。

 維持困難線区のうち輸送密度1日200人未満の線区は夕張支線のほか、根室本線(富良野~新得)、札沼線(北海道医療大学~新十津川)、留萌本線となっていますが、各線区の沿線自治体は鉄道の廃止、転換に反対しています。

 今回の公表で目を引いたのは、工事費の全額負担です。夕張支線は2015年度の営業収益が1400万円でした。改修工事は夕張支線の収入を上回る費用となっており、本来であれば、JR北海道が全額負担する事業ではないはずです。

 夕張支線は年間で約2億円の経費が発生する線区です。しかし数年後の廃止が決まり、億単位の費用負担がなくなれば、1700万円の負担はたやすいことなのかもしれません。

 夕張支線の廃止条件の一つに「市が進める施策への協力」があります。夕張市は19年度中に、市内中央の清水沢地区で、公共施設やバスターミナルを併設した拠点複合施設の開業を目指しています。

 新夕張の改修工事は支援の一部であり、夕張市の一連の事業に対するJR北海道の負担金の増額は十分期待できます。

 JR北海道は持続的な交通体系の維持を考えています。鉄道が廃止になったから「さようなら」ではありません。14年5月廃止の木古内~江差間(江差線)、昨年12月廃止の留萌~増毛間(留萌本線)では、JR北海道の強力な支援が条件にありました。

 国鉄時代の特定地方交通線がその後どのような結果になったのか。それを考えれば、たとえ魅力的な支援があっても、廃止に同意できないというのは理解できます。

 バス転換で活性化されるのであれば、鉄道を進んで廃止するはずですが、国が赤字バス路線の補助金を見直す計画が2年連続で見送られるなど、バス転換の不安も浮き彫りになりました。

 夕張支線の動向は、他線区の協議に影響を与える可能性もあります。



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Author:dieseltrain


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