臨時快速列車の運転日延長

 2017.09.25

 JR北海道は、2017年4月1日から毎週末運転している石北本線の臨時快速列車について、18年2月25日まで運転日を延長します。この臨時列車は、旭川発北見行きの片道運転となっており、「ライラック35号」から接続することで、札幌滞在時間が1時間拡大し、北見方面のビジネス、観光利用を見込んでいます。

 17年3月4日ダイヤ改正で、「オホーツク」2往復が旭川~網走間の「大雪」となり、北見方面の利便性低下が心配されていましたが、臨時列車の設定は、利便性の低下に歯止めをかけた形です。また、16年11月に石北本線が維持困難線区に指定されたため、線区の活性化が課題となっています。運転日の延長が決まったことは、需要の掘り起こしにつながると思います。

 臨時列車と同じ区間を走る定期列車の特別快速列車「きたみ」は、運転開始当初、臨時列車として設定されました。臨時列車の需要拡大が続けば、定期列車格上げの期待があります。

 -特急列車不要論-

 臨時快速列車の特徴として、一般気動車を使用しても、特急列車並みの停車駅、所要時分となっていることです。青春18きっぷなどの利用者から根強い支持がある「きたみ」は、このサービスを先行する列車です。

 車内サービスは当然ながら特急列車に勝てませんが、「オホーツク」「大雪」は車内販売を実施しておらず、考え方によっては、特急券不要で特急列車並みの所要時分であれば、特急列車不要論があってもおかしくありません。

 17年3月改正では、特急列車の運転本数を維持するため、網走方面と稚内方面で、運転区間の短縮や特急気動車の運用削減を行っていますが、改正後も「オホーツク」「大雪」は老朽化したキハ183系気動車を使用しており、近い将来、抜本的な老朽取替が避けられない状況となっています。

 石北本線は16年度輸送密度が1日1500人未満の線区となっており、15年度比で新旭川~上川間が約15%減、上川~網走間が約14%減となりました。16年3月26日改正の普通列車見直しなどが影響したようです。また、特急列車の15年度輸送量は1日1000人未満、北見~網走間については1日500人未満と大変厳しい線区です。

 網走方面は特急気動車の老朽取替が大きな課題ですが、N183系やNN183系の運用次第で、「オホーツク」「大雪」の今後に影響する可能性もあります。しかし、16年3月、17年3月と立て続けに石北本線の見直しが行われており、「オホーツク」「大雪」の見直しが行われた場合、沿線の反発は避けられないはずです。

 現行の「オホーツク」「大雪」の運転本数を維持する場合、少なくとも特急気動車の4両編成が3本必要となり、このほかにも予備車などに十数両程度確保しなければなりません。石北本線の車両更新は、今後20年間で約117億円が必要とされており、維持困難線区の中でも最大規模となります。

 JR北海道は17年度から新型一般気動車のH100形気動車を製作し、19年度以降、キハ40形気動車の老朽取替に着手しますが、維持困難線区の石北本線において、新型特急気動車と新型一般気動車の投入を同時並行することは難しいはずです。厳しい条件下で、どちらを優先するべきなのか。地方の特急列車走行線区に逆風が吹いています。

 このような背景もあり、臨時快速列車の運転日延長は、石北本線の単なる利便性の向上でなく、その先を見据えている可能性もあります。



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Author:dieseltrain


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