2016年度線区別収支

 2017.11.08

 JR北海道の2016年度線区別収支が公表されました。16年度は道内全線区で赤字となり、線区別収支が公表された14年度以降、3年連続で道内全線区が赤字となりました。

 16年度営業係数ワースト1は、根室本線(富良野~新得)の2636でした。このほか、札沼線(北海道医療大学~新十津川)など6線区が営業係数1000を超えました。一方、最も小さい線区は札幌圏の113となっており、北海道新幹線は146でした。

 昨年11月に公表された維持困難13線区のうち、留萌本線(深川~留萌)を除いた12線区で、営業係数が前年度から悪化しました。16年3月26日ダイヤ改正で、地方線区を中心に普通列車大減便が行われたため、各線区で収入が減ったことが影響したようです。

 今回の線区別収支の公表で分かったのは、維持困難線区が一層厳しい状況となっていることです。沿線の人口減少や普通列車大減便の影響が直撃し、改善の兆しが見えません。

 16年度の赤字の規模を見ると、道が線区の維持を目指す宗谷本線(旭川~稚内)が約49億円、石北本線(新旭川~網走)が約39億円となっており、今月4日に観光列車が走った釧網本線(東釧路~網走)が約15億円でした。赤字の最大は、函館本線(函館~長万部)の約56億円、次に札幌圏の約55億円、新幹線の約54億円となります。

 廃止対象3線区についても、一層厳しい状況となりました。

 3年連続で営業係数2000以上の北海道医療大学~新十津川間は、輸送密度ワースト上位の常連であり、キハ40形気動車の老朽化も深刻です。輸送密度、営業係数が改善した深川~留萌間は、14,15年度に営業係数1000以上を記録しており、予断を許さない状況です。

 富良野~新得間は昨年8月末の台風被害で一部区間が不通となっており、16年度輸送密度ワースト3、営業係数ワースト1を記録しましたが、来月以降、JR北海道が代行バスを強化する動きがあります。

 12月1日から当面の間、東鹿越~新得間の代行バスの2本増便と、富良野~東鹿越間の臨時列車1本増発が明らかになりました。サホロリゾート経由便や快速便が新設され、代行バスがさらに便利になりますが、一方で代行バスが長期化するおそれもあります。

 昨年12月、復旧を断念した日高本線(鵡川~様似)は年々、代行バスの本数を増便し、列車時代の運行本数に近づけました。またバス停の位置も駅前から国道沿いなどに移設し、利便性の向上を図ってきました。代行バスは転換バスのような形で受け入れられています。

 現在、廃止対象線区の一部となっている根室本線(東鹿越~上落合信号場)の復旧作業は凍結されており、代行バスの充実は、将来のバス転換を視野に入れた動きにも見えます。将来的には、東鹿越~上落合信号場間の復旧断念の可能性も出てきました。

 今月18日、維持困難線区の公表から丸1年になりますが、抜本的な見直しは進んでおらず、協議入りしているのは、石勝線夕張支線(新夕張~夕張)と日高本線(鵡川~様似)の2線区のみです。

 各線区で少しずつ動きが出始めていますが、今回の公表により、協議がさらに進展することが期待されます。

 <2016年度輸送密度ワースト5>
 1 札沼線(北海道医療大学~新十津川)   66
 2 石勝線夕張支線(新夕張~夕張)     83
 3 根室本線(富良野~新得)       106
 4 日高本線(鵡川~様似)        125
 5 留萌本線(深川~留萌)        228

 ※全て維持困難線区

 <2016年度営業係数ワースト5>
 1 根室本線(富良野~新得)      2636
 2 札沼線(北海道医療大学~新十津川) 2609
 3 日高本線(苫小牧~鵡川)      1827
 4 日高本線(鵡川~様似)       1757
 5 石勝線夕張支線(新夕張~夕張)   1681

 ※全て維持困難線区

 <維持困難線区の2016年度営業係数>
 根室本線(滝川~富良野)        1210
 室蘭本線(沼ノ端~岩見沢)       1137
 留萌本線(深川~留萌)          987
 宗谷本線(名寄~稚内)          696
 釧網本線(東釧路~網走)         590
 根室本線(釧路~根室)          542
 石北本線(上川~網走)          395
 富良野線(旭川~富良野)         381
 石北本線(新旭川~上川)         368

 ※営業係数ワースト5の線区を除く



広告


ブログ名称の変更について

いつもありがとうございます。

2018年10月1日より、ブログ名称を変更いたしました。

変更の理由は、記事の内容および更新回数を考え、「気動車情報」の名称はふさわしくないと判断したためです。

引き続き当ブログをよろしくお願いいたします。

広告

プロフィール

Author:dieseltrain


-