NN183系の動向

 2017.12.18

 JR北海道は2018年3月17日にダイヤ改正を実施します。改正の中心は、キハ183系気動車を使用する「北斗」3往復の老朽取替となっており、函館方面にキハ261系気動車の新製車両が投入されます。これに伴い、函館方面の特急列車がすべて「スーパー北斗」になり、所要時分が最大9分短縮されます。

 函館方面は17年3月4日改正で、N183系を使用する「北斗」1往復がキハ261系「スーパー北斗」に取り替えられました。来春の改正で函館方面からキハ183系の定期運用が終了し、1980年2月の「おおぞら」から約38年の歴史に幕を閉じます。

 キハ183系の定期運用終了は、07年10月改正の釧路方面、09年10月改正の帯広方面、17年3月改正の稚内方面に次いで4番目となります。函館方面はキハ183系の高速走行を達成した一方、近年は特急気動車の重大インシデントなど不名誉な事象が相次ぎ、在来線の減速運転を決断するきっかけとなりました。

 改正後は網走方面がキハ183系を使用する唯一の地域となります。現行の「オホーツク」「大雪」は、N183系とNN183系が中心の編成となっていますが、基本編成や予備車に17年度内で全廃する0番台が含まれています。このため18年度以降の特急気動車運用が問題となっています。

 -NN183系の動向-

 JR北海道のプレスリリースは「オホーツク」「大雪」の改正に言及していませんが、決まっているのは来春の改正後、現行のキハ183系0番台(14両)を順次廃車することです。この廃車分をどのように埋め合わせるのか、焦点は「北斗」の老朽取替で余剰となるNN183系の動向です。

 網走方面で過去に注目された転用は2例あります。ひとつは09年10月改正で「とかち」の老朽取替に伴い、NN183系4両が「オホーツク」に転用されたケース。もうひとつは17年3月改正で「サロベツ」がキハ261系に取り替えられた際、余剰となった十数両が「オホーツク」「大雪」に転用されたケースです。

 いずれも網走方面の0番台運用を減らすことに成功しており、近年は他線区で余剰となった特急気動車を転用することで、特急列車を維持してきたいきさつがあります。しかしNN183系の転用が決まったわけでもなく、その規模もわかりません。

 17年3月改正で「北斗」の運用を取りやめたN183系の一部は、引き続き函館運輸所に残って「北斗」の予備編成として、改正後もたびたび投入されています。このためNN183系についても、「スーパー北斗」の予備編成として函館に残る可能性が十分考えられます。

 また、函館方面のキハ183系は、これまでの車両とは明らかに違います。それはNN183系が高速仕様となっているため、ほかの番台区分と連結できないデメリットがあります。「とかち」「サロベツ」のNN183系は120km/hの状態であったため、「オホーツク」「大雪」の転用は問題ありませんでした。

 かなりありえないことですが、NN183系の高速仕様を活用し、帯広、釧路方面において車両変更の際に、キハ183系の運用が復活する可能性もゼロではありません。

 このためNN183系の動向は、目が離せないといえます。

 -ハードルは下がっている-

 網走方面において、NN183系の高速仕様は明らかに過剰な性能かもしれません。グリーン車についても、普通車との合造車からグリーン車の単独となってします。しかしNN183系転用のハードルは下がっているといえます。その根拠は14~16年度の3か年で実施されたNN183系を対象としたディーゼルエンジンの改良です。

 この改良は、従来のディーゼルエンジンからキハ261系と同型のディーゼルエンジンに取り替えており、先頭車は従来から約40%パワーアップとなった一方、中間車は従来から約30%パワーダウンとなりました。各車、最高速度130km/h表記が残っていますが、実質的に120km/h程度のパワーに抑えられている可能性があります。

 網走方面は全体の約60%が速度を上げられない区間で、そのすべてが石北本線です。N183系とNN183系が中心となることで、「オホーツク」の最高速度が120km/hに引き上げられる可能性がありますが、所要時分の大幅な短縮が困難です。

 従来のNN183系の場合、網走方面の投入は非現実的でした。しかしパワーダウンしているNN183系であれば、特急気動車の運用縮小が続く網走方面にとって「渡りに船」といえそうです。

 -愛称がまたも消える-

 「北斗」の愛称は1965年11月改正から52年以上使用されており、本州の急行列車時代を含めれば1950年11月から67年以上となります。来春、この伝統に終止符を打つことになります。

 これは道内特急列車のエースだった「おおぞら」の消滅に匹敵する大打撃ではないでしょうか。

 さらに道内の特急列車網の基礎をつくった「おおぞら」「おおとり」「北斗」「北海」の歴史が完全に終わります。「北斗」は「おおぞら」「おおとり」「北海」の札幌~函館間を引き継いで、今日の活躍があります。

 伝統の愛称がまたも消えることになりますが、これは本当に残念なことです。



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