国鉄改革30年

 2017.12.25

 2018年3月17日にJR各社のダイヤ改正が予定されています。北海道では16年3月改正、17年3月改正と2年連続で見直しが行われましたが、18年3月改正は「北斗」の老朽取替が中心で、見直しは根室本線羽帯の廃止など小規模にとどまります。しかし驚いたのが九州の改正です。

 九州全域で列車の運転本数を大幅に削減し、新幹線と在来線をあわせて現行から117本削減する歴史的な大減便となるようです。九州最大の福岡都市圏でも減らされており、北海道では考えられない事態です。札幌圏輸送は要となっているので、見直しとはまったく無縁です。逆に空港連絡列車の増発が検討されるなど、拡大の一途をたどっています。

 九州は昨年10月に悲願の完全民営化を果たしました。1987年4月1日の国鉄改革から長年、「三島会社」の一角だった九州ですが、不利な状況を跳ね返しての完全民営化でした。北海道の問題を考える際にも、九州の経営姿勢を学べという声は少なくありません。しかしそれからわずか1年で、発足以来最大の減便を決断しました。

 九州の報道を調べてみると、本業を将来にわたって維持するため、本業の黒字化も必要ということから、歴史的な大減便に理解を求めているようです。当然ながら九州各県に波紋を広げており、厳しい批判を受けているようです。

 北海道から遠い九州ですが、北海道では維持困難線区が問題となっており、来春の改正は身近な問題に思ってしまいます。

 本業がまったく儲からない構図は北海道も九州も変わりません。しかし九州は営業が大変好調で、完全民営化できる状況にありました。問題は九州が完全民営化したことで、国の手から離れ、自立しなければならないことです。株主の期待にこたえるためには、不採算部門の抜本的な見直しが避けられません。営業だけでなく本業も黒字になれば、本州3社に負けない鉄道事業者になるはずです。

 一方で北海道は完全民営化には程遠い状況です。それどころか数年後には資金ショートのおそれがあります。九州は7県をカバーしており、各県との調整も大変でしょう。北海道はまさに道しかないので、道との調整で見直しの議論が可能です。JR北海道再生推進会議が道のリーダーシップを求めていることはそういうことです。四国や貨物も大変厳しい中で経営努力をしています。北海道も負けていられません。

 「三島会社」という表現は北海道、四国、九州が島となっていることから名付けられた通称です。国から「三島特例」「承継特例」など税制面で優遇されています。そしてこの表現も九州の完全民営化で近い将来消えるはずです。

 今年は国鉄改革30年の節目の年でしたが、北海道は発足から30年で、承継した線区の維持が難しくなりました。サービス面でも縮小の一途をたどり、明るく親切な窓口がつぎつぎと消えています。会社間どころか自社線においても、何度も乗り換えなければなりません。運賃も発足から4回値上がりしました。ブルートレインや長距離列車も消えました。

 そして、ローカル線もつぎつぎと消えようとしています。



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Author:dieseltrain


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