老朽車両の限界は「線区の限界」

 2018.02.24

 JR北海道の新型一般気動車、H100形電気式気動車(愛称・DECMO)の量産先行車2両がこのほど、札幌に到着しました。今月下旬から2019年3月まで、走行試験が行われます。

 H100はキハ40形気動車の老朽取替用として、JR東日本のGV-E400系電気式気動車をベースに製作されました。しかしJR北海道が19年度以降に予定する量産車の製作両数は、「従来車両(キハ40)の保有数140両よりは下回る見込み」(15年6月当時)となっています。

 キハ40は道内地方線区の主力車両となっており、17年3月末時点でも128両ありました。老朽取替の目安とされる車齢30年以上の車両となれば、当時166両を保有していました。キハ40以外は、キハ54形気動車が28両、キハ143形気動車が10両です。

 キハ40の車齢を考えると、毎年のように廃車が発生すると思われますが、JR北海道が来月下旬以降、キハ40の4両を「北海道の恵み」シリーズ車両に改造し、道北、道東、道南、道央の各地域で走らせます。種車は全車、1981年1月に新製された車両で、車齢37年になります。

 エンジンなどを更新したキハ40-1700番台が使用されるのですが、それにしてもかなりの経年です。その車両に1両あたり850万円を投じて改造するというのは、JR北海道がキハ40の長期使用を考えているのでしょう。車齢40年の「大台」も現実味を帯びてきました。

 今月10日、道の鉄道ネットワーク・ワーキングチーム・フォローアップ会議が、維持困難12線区の方向性を示しました。宗谷本線、石北本線など8線区が維持される方向。札沼線(北海道医療大学~新十津川)など4線区が他の交通機関に転換する方向となりました。

 この結果はキハ40の廃車計画と、H100の量産車の投入計画に影響する可能性があります。

 キハ40の老朽取替は確実なので、焦点はH100の投入規模です。JR北海道の意向に沿って協議が進めば、計算ができると思いますが、そのとおりになるのか不透明感もあります。

 H100を投入する線区は、維持する方向にある8線区が優先されるはずです。しかも、維持する優先度は5段階となっており、高いほどキハ40の老朽取替も優先される可能性があります。一方、廃止対象4線区はH100の投入が厳しくなっています。

 道内において、老朽車両の限界は「線区の限界」でもあるように思います。おなじみのキハ40やキハ54は、近い将来、地元の線区を去らなければなりません。キハ40やキハ54が去ったあと、いったいどのような車両が現れるのでしょうか。

 線路だけ残っていても意味がありません。



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Author:dieseltrain


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