線路使用料の引き上げ

 2018.03.21

 JR北海道は20日、同日の地元ブロック紙報道に対するプレスリリースを発表しました。

 20日の地元ブロック紙朝刊5面で、『JR貨物 「負担増困難」 線路使用料 道議会特別委で主張』という記事が掲載されました。この記事について、JR北海道に複数の問い合わせがあったそうです。

 19日、道議会の北海道地方路線問題特別委員会が開催され、JR貨物と意見交換が行われました。JR貨物はJR北海道が求める線路使用料の引き上げには応じられないと表明。また、路線見直しの協議について、JR北海道から特に案内がないと、JR北海道の対応に不満を示したことが書かれていました。

 JR北海道の説明によると、JR貨物は、2017年7月31日に開催された第1回鉄道ネットワーク・ワーキングチームフォローアップ会議において、JR貨物の関連線区の地元協議会に参加する意向を示していました。

 ところがJR北海道は、JR貨物が協議会等でどのような相談をしたのか承知していないそうです。JR北海道としては、JR貨物が協議会に参加し、貨物輸送も含めた議論が行われることを期待しています。

 JR北海道は16年11月の維持困難線区の公表後、地元協議会の設置の有無に関係なく、当該線区の地元に「ご相談」を行っています。おそらくですが、その際にJR貨物の話が特になかったのかもしれません。ですから「どのようなご相談をされたのか承知しておりません」という見解なのでしょう。

 もしくはJR貨物が関連線区の地元に「ご相談」を行っていても、それをJR北海道には報告していないのでしょうか。いずれにしても、JR北海道とJR貨物の関係はどうなっているのでしょうか。

 JR貨物は19日の特別委で、国鉄改革の際、国鉄の長期債務の一部を承継する代わりに線路使用料を割り引くルールが導入されたと主張しました。JR貨物の線路使用料が不当に安いと考えることに対する反論です。

 この規則について調べたところ、「アボイダブルコスト(回避可能経費)ルール」と呼ばれており、貨物列車が走行しなければ回避できる経費(安全投資費用等)のみをJR貨物が負担する規則です。

 JR貨物がJR各社に線路使用料を支払う際に当該規則が適用されており、国鉄改革時の負担は1割程度となっていたそうです。また、並行在来線の経営分離線区を走行する際は、当該規則の適用と国から貨物調整金が交付され、線路使用料が支払われています。

 これはJR各社に共通する規則となっており、JR貨物が線路使用料の引き上げに応じられないのは当然です。三島会社は厳しい経営が予想されたため、国鉄の長期債務は承継しませんでした。まさにお互い様の経営状況ではないでしょうか。

 JR貨物は道内に自社線を保有しておらず、線路使用料が引き上げされた場合、貨物列車の運行本数見直しなどにつながる可能性があります。

 この増収策は、再考する必要があるかもしれません。



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Author:dieseltrain


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