日高本線の線区データ公表

 2018.08.05

 JR北海道は、日高本線(鵡川~様似)の線区データを公表しました。これにより、石勝線夕張支線(新夕張~夕張)を除く維持困難12線区の現状が明らかになりました。

 2017年12月6日、JR北海道再生推進会議の声明がありました。線区データはその2日後、17年12月8日に公表されました。

 再生推進会議は声明で、「よい情報も悪い情報も、直接道民に、徹底的に開示していく姿勢が求められます」という提言をしました。これが関係している可能性があります。

 公表された11線区の輸送密度は、全線区が国鉄改革当初から、国鉄再建法の転換基準未満でした。輸送密度はその後も改善することはなく、減少の一途をたどりました。

 16年11月18日、輸送密度1日2000人未満の道内13線区が維持困難線区に指定されました。維持困難13線区のうち、輸送密度1日200人未満の5線区は、ほかの交通機関の転換が妥当と判断されました。

 国鉄再建法の特定地方交通線は、輸送密度1日4000人未満の地方交通線が対象となりました。

 一方で維持困難線区は、夕張支線や根室本線(富良野~新得)のように幹線でも、転換基準未満であれば、廃止対象となりました。幹線の指定は、線区の廃止と無縁のように見えましたが、国鉄改革から31年となり、国鉄時代の基準が通用しなくなっています。

 線区データだけでなく、JR北海道会社線全線区の輸送密度、営業係数についても、14年度から毎年公表されるようになりました。本来、非公表となるデータも積極的に公表しており、JR北海道の厳しい現状がわかります。

 夕張支線のデータは公表されていませんが、夕張支線は19年4月1日の廃止が決まっています。線区データは「維持困難線区に関する理解を深めてもらうため」に公表されています。おそらく、廃止が決まった線区のデータは公表されないのでしょう。

 鵡川~様似間の公表が遅れたのはなぜでしょうか。それは代行バスのデータ作成に、時間を要したのかもしれません。しかし公開時期が国の監督命令から5日後となっていることが気になります。

 監督命令には、「鉄道よりも他の交通手段が適しており、利便性・効率性の向上も期待できる線区において、地域の足となる新たなサービスへの転換を進める」と書かれています。

 これは国が廃止対象5線区の転換を容認しています。ところが転換が決まったのは夕張支線のみで、ほかの4線区は決まっていません。

 JR北海道は19~30年度の12年間で、経営改善に向けた取組を着実に進めなければなりません。さらに再生推進会議の声明から1年以内に、維持困難線区の方向性を明確な形で示すことが求められています。



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Author:dieseltrain


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