気動車の存在感

 2018.09.12

 JR北海道は道内の電力供給量が不足しているため、節電に取り組んでいます。列車の運行については、9月10日から当分の間、電力需要が高まる時間帯を中心に、特急電車16本を運休しています。

 運休列車は「カムイ」8本、「ライラック」2本、「すずらん」6本です。旭川方面は所定の48本から約2割減。運休列車の多くが帰宅時間帯と重なっており、特急列車の運転間隔が最大2時間17分となっています。

 また、室蘭方面は所定の12本から半減。影響が大きいですが、並行して「スーパー北斗」24本が運転されており、苫小牧方面は、札幌直通の普通列車があります。

 -気動車の存在感-

 「オホーツク」「大雪」は、10日から編成両数を6両に増強して運転しているようです。近年は増結の機会が多くありません。利用が多い時期でも1両にとどまります。

 通常期の編成両数としては異例ではないでしょうか。やはり、旭川方面の間引き運転が影響している可能性があります。

 また、JR貨物も節電に取り組んでいますが、道内の貨物列車は、「ほとんどが電力の供給を必要としないディーゼル機関車により運転されていることから」、列車の運行に影響しないと説明しています。

 道内は主要都市間の一部が非電化となっているため、貨物列車は青函共用走行区間、道南いさりび鉄道線を除いて、すべてディーゼル機関車のけん引となっています。

 特急気動車の輸送力増強、災害にも負けない貨物列車。気動車の存在感があります。

 -技術が進歩-

 気動車は、「騒音問題」「環境問題」を抱えており、クリーンな電車とは対照的です。しかし節電の問題については、電力を消費する電車は、デメリットになってしまいます。

 電車の運転を減らし、気動車の運転を増やせば、騒音やCO2の増加が心配されるかもしれません。

 現在は気動車の技術が進歩しており、ハイブリッド式気動車、電気式気動車が存在します。これは騒音の低減や低燃費につながるほか、CO2削減など環境にも優れています。

 JR北海道は2017年度に自社で初めて、H100形電気式気動車(愛称・DECMO)を採用し、現在、量産先行車の走行試験が実施されています。

 ディーゼルエンジンも小型化が進む一方で、変速機の性能や加速性能が向上しており、電車並みのダイヤで走行できるようになりました。

 -室蘭本線の電気設備-

 今回の節電により、「すずらん」の運転本数が半減していますが、室蘭本線(室蘭~苫小牧)の電気設備は、「すずらん」のために存在するといっても過言ではありません。

 JR北海道は経営の立て直しを図るため、維持困難線区を中心として、抜本的な見直しに取り組んでいます。これは残念ながら地方線区ばかりが影響を受けています。

 やはり、これを機に室蘭本線の電気設備についても、将来の方向性を考えるときではないでしょうか。

 未曾有の災害は、いつ起こるのかわかりません。大停電は本当におそろしいことです。



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Author:dieseltrain


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