キハ261系気動車、廉価版投入の狙いは

 2013.12.06

 JR北海道は28日の参議院国土交通委員会で、2016年度までにキハ261系気動車を28両、733系電車を60両それぞれ新製する方針を示しました。車両の設備投資額は100億円以上となる見通しです。

 JRは老朽化するキハ183系気動車や711系電車を順次廃車する方針です。711系は今年度末で全廃されるもようです。

 キハ261系の投入線区等は決まっていませんが、特急「北斗」「オホーツク」「サロベツ」の取替が期待されます。

 計画通りに新製が行われた場合、現行の100番台の14両、1000番台の27両と合わせて計69両となり、道内の特急形気動車では最多の保有両数となる可能性があります。

 -特急形気動車のスタンダードへ-

 1961年の特急「おおぞら」のデビュー当初から、道内には専用の特急形気動車がなく、本州と同じキハ80系気動車が使用されていました。しかし、道内の厳しい冬には耐えることができず、老朽取替のために投入されたのがキハ183系でした。

 そのキハ183系も縮小傾向で、保有車両の大半が25年以上の経年車となっています。キハ183系の老朽取替にキハ261系の新製が確実となったことは、キハ183系に代わる特急形気動車のスタンダードになりつつあります。

 道内の特急形気動車は、国鉄時代に設計された車両、振り子車両、車体傾斜装置を持つ車両と多種多様で、点検や整備の方法も、そのつど変わってくるようです。

 JRは2001年7月のキハ283系の投入を最後に、振り子気動車の新製、増備を行っておらず、2007年からは振り子気動車の代わりとして、コストパフォーマンスに優れるキハ261系1000番台の新製、増備を進めています。

 -車体傾斜装置の搭載取りやめ-

 JRは2016年度までに28両新製する方針のキハ261系について、車体傾斜装置の搭載を取りやめる方向で検討しているもようです。

 このたび報道があった「車体傾斜装置の省略」の検討は、キハ261系の方向性を変化させるものであり、投入する特急列車や線区の事情が、影響しているのかもしれません。

 キハ183系を使用する特急「北斗」「オホーツク」「サロベツ」のうち、「北斗」以外は国鉄時代に製造された車両を中心に使用し、とりわけ「オホーツク」は30年以上の経年車を使用しており、老朽取替は必至です。

 ところが、石北本線ではJRの高速化事業の対象となっておらず、依然として国鉄時代と同じ最高速度となっています。

 このため、車体傾斜装置を搭載するキハ261系を「オホーツク」へ投入しても、スピードアップの意味がありません。国鉄時代の経年車を使用し続ける理由のひとつです。

 -廉価版投入の狙いは- 

 従来の車両取替では、現行と同等もしくはそれ以上の性能を持つ車両であることが求められますが、今回の場合は「老朽車両の取替」を重視しているようです。

 また、投入する列車や線区の事情によっては、現行のキハ261系以上にコストダウンした特急形気動車が要求されると思われますが、特定の線区向けに新型の特急形気動車を新製することは難しくなっています。

 JRは従来のキハ261系の性能を落とした「廉価版」を新製することで、新型車両の新製コストの削減や「キハ183系と同等の性能」を持つ車両の代用とする狙いがありそうです。




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Author:dieseltrain


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