旭山動物園号の電車化

 2017.05.21

 キハ183系気動車(0番台)の老朽化に伴い、「旭山動物園号」の車両が2017年度末までに引退します。「旭山動物園号」については7月から789系電車に取り替えて、「ライラック旭山動物園号」として運転されることになりました。

 「旭山動物園号」は2007年4月28日にデビューし、今年はデビュー10周年となります。また、7月には旭山動物園が開園50周年を迎えます。この節目の年に13年7月以来となるリニューアルが行われます。

 「ライラック旭山動物園号」の特徴は、「ライラック」の車両、ダイヤ、停車駅を利用した観光列車となることです。7月から8月の土曜、日曜、祝日の計20日、「ライラック5・38号」の運転時間帯を利用し、「旭山動物園号」のサービスを取り入れます。

 主要サービスは1号車のグリーン席に記念撮影シートが設置され、岩見沢~深川間で記念撮影用に開放します。さらに指定席の利用客に対し、深川~旭川間で乗車証明書がプレゼントされます。

 -旭山動物園号の電車化-

 「旭山動物園号」は使用車両の老朽化が進んでおり、近年は運転本数を大幅に減らしていました。車両については最近の大型連休期間に「北斗」の増発に使用されていましたが、「旭山動物園号」の直近の運転は16年10月となっており、長期間運転がありませんでした。

 キハ183系0番台は17年度末までに全廃される計画で、今年3月のダイヤ改正で稚内方面からキハ183系の運用が消滅しました。また、函館方面でも500番台(N183系)の定期運用が終了し、0番台だけでなく、国鉄末期に新製した500番台も運用が縮小しています。

 キハ183系が全体的に縮小傾向にある中、老朽化した車両を使用する「旭山動物園号」は、今後の運転と、車両更新が焦点となっていました。

 このたび、「旭山動物園号」の電車化という形で、キハ183系「旭山動物園号」の老朽取替は完了することになりますが、「旭山動物園号」の単独運転は行われなくなります。

 従来の「旭山動物園号」は動物園アクセスが主体で、全車指定席としていました。これをあらためて、道央圏輸送が主体としてリニューアルし、「ライラック」の一部に取り込むというのは、実質的に道央圏輸送と動物園アクセスを一体化するものです。

 「旭山動物園号」は見て楽しい、乗って楽しい列車ですが、「ライラック」が面白くないというのではありません。「旭山動物園号」のサービスを維持するためには、やはり、定期列車の一部とするのではなく、観光列車として独立した運転にする必要があると思います。

 また、道央圏輸送の一部とすることで、列車の混雑が増加する懸念もあります。運転日は観光利用が多くなる土曜、日曜、休日となっており、8月は一部がお盆期間と重なるため、指定席がとりづらくなる可能性があります。

 「ライラック旭山動物園号」は、JR北海道の厳しい経営状況を反映し、定期列車のサービスと観光列車のサービスを併せ持つ「折衷案の列車」となったことは否めません。

 「旭山動物園号」の愛称が残ったのは、将来の単独列車化に望みをつなぐものではないでしょうか。かわいい動物がたくさん描かれた「旭山動物園号」の早期復活に期待します。



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Author:dieseltrain


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